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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

高齢ドライバーの交通事故

2016年11月16日 00時00分01秒 | 提言

 高齢化社会が引き起こす新たな交通事故は、瞬時にして被害者から加害者の立場になる。このところの紙面には連日高齢者が引き起こした交通事故が報じられている。その原因は様ざまであり、特定することは難しいが、高齢化による身体機能の衰えや判断力低下が原因の一つとして考えられる。中でも認知症による車を運転中の徘徊である。

 

 以前からブレーキとアクセルとを踏み間違えて、停車中の車が発信後高速で建物等に衝突する事故があった。通常では考えられないが、止めようとしてブレーキペダルを踏まずにアクセルペダルを踏んでしまう。それも構造上片足で段差があるブレーキとアクセルの位置は感覚がわからなくなることはない。それを踏み間違えることが実際に起きている。

 

 一定の年齢を超えれば免許を返上するような自主返上もあるが、なかなか進んでいないようで、認知症を免許切り替え時に診断して、もし発見できればその時点で運転免許の更新をやめることで、防止策が行われている。次の更新期間までに認知症が進めば、完全な防止策とは言えまい。さらには高齢者ばかりではなく、若年者にも認知症が発生する場合もある。

 

 過疎の地域では高齢化が進み、単身の一人世帯も多い。生活に必要な買い物や、病院通いは公的交通機関がなければ、自家用車を使わざるを得ない。またタクシーを毎回頼むだけの費用だけでも生活費を圧迫する。動けるうちは、自家用車の利用を制限することができないであろう。本来ならば、事故の未然防止が行政の建前なのであるが、状況によっては、後手に回らざるを得ない。きれいごとでは済ませない悩ましい問題である。

 

 高齢者ドライバーの運転が原因した交通事故にあわれた方も悲劇であり、不幸という他はない。死亡事故に至っては、賠償すら難しい場合もある。ではどのようにすれば被害にあわなくて済むか、現状ではその解決策はないに等しい。なぜならば、車を運転することは交通ルールを守っているという前提で、道路を走っているからである。自車の前方を走る車がおかしげな運転をしていれば、それを避けることは可能であるが、交差点等で信号を無視されれば、事故は防ぎようがない。

 

 車自体の制御を人工知能やセンサー等で行うなどの自動運転は緒についたばかりで、これからの世界である。一刻も早い成功と実現を期待したい。