(【黒豹の騎士】【金獅子の海賊】 橘かおる 著 ガッシュ文庫)
自分、いわゆる「腐女」なのでBLも読みます。
但し「絡みのシーンを取り除いても読めるもの」に限りますが。
画像はBL系でも珍しいジャンルかもしれない
「SF要素を含むファンタジーテイストの入った海洋冒険モノ」
【黒豹の騎士】とその続編【金獅子の海賊】。
謎の崩壊を遂げた『技術立国アシハラ』を背景に、その技術を
手に入れようとする軍事国家や、アシハラの生き残り、
海賊や青年科学者や美貌の若き提督などが思惑を絡め合って
進んでいく物語。
「黒豹の騎士」が多くの魅力的な謎を残したままだったので
続刊「金獅子の海賊」がその1年後の今月に出たのは本当に嬉しい限り。
でもまだアシハラ崩壊の謎は残ったままなので、シリーズモノっぽく
なりそうな感じ。
喋る黒船の葵姫がこれまた魅力的な人物(?)で。
ソノラマSFの「歌う船」シリーズのシェル・パーソン達みたいだな、と。
合わせて、時代背景がこれまた自分の好きな「修道士カドフェル」シリーズ
っぽいなとか(12世紀のイギリス周辺が舞台)。シリーズラストの方の
カドフェルの息子のオリヴィエっぽいキャラがいそうだなとか。
要は、面白そうなシリーズなので完結までが楽しみで仕方が無いという
お薦めBL小説なワケで。作者の人も「原案は10年以上前から温めていた」
とあとがきで書いているからには主軸設定の「アシハラ崩壊」が
どんな展開で書かれていくのかが楽しみです。
「八犬伝」関連モノと同率ペースで本棚に急激に増えてきたBL小説ですが
「事件が起こってちゃんと結果が納得できた刑事モノ」とか
「『女の役目』の女性がいなくても違和感ない企業モノ」とか
「理論がしっかり書いてある弁護士モノもしくは法廷モノ」とか
「脇役に魅力的な女性がいても読んでいて楽しいファンタジーモノ」とか。
読むのに時間かかりそうなBLばかりというか。
家にあった古い「六法全書」と共に本棚に居座ってます。