
(江川達也 著【戦国里見八犬伝 Episode Zero】 リイド社SPコミックス)
「ケータイ漫画王国」の漫画がようやく単行本になりました。
青年の里見義実がイケメンすぎる ~【戦国八犬伝】~
昨年ここでも書いていたようにイケメンな若き頃の里見義実の物語。

里見義実。伏姫の父上。
書き下ろし単行本となりましたが、読んでみると本当に
伏姫よりも八犬士より前の、里見家が戦国武将となる前のお話でした。
”エピソード・ゼロ”と付いている通り、丸々1冊里見義実物語。
八犬士はラストの頁のみ。伏姫も1コマのみ。
【八犬伝】を知らない人に読ませたら
どこの戦国BASARAなキャラクターですかとツッこまれそうな。

江川版・八犬士。仁義礼智忠信孝悌、道節の顔がデカくて怖い。

どちらかというと、本当にタイトル通り「戦国」時代小説というか漫画なので
八犬士で萌えたい人にはお薦めできないけど、資料的に【八犬伝】を読みたい
知りたいという人にはお薦めです。
後半の玉梓のあたりは江川節万歳!って感じだけど、それも描いてあるからこそ
里見義実の「ヒーロー」的な部分が際立っている感じ。
馬琴先生の「輪廻」というか「因果」というか、「廻る」物語の発端エピソード。
ただ、当時の読者の気持ちとしたら、こんな感じで物語がつらつらうずらと
書かれていたらまず読みにくかろうと。
伏姫が登場して、八犬士の信乃エピソードが始まるまで待った読者は偉いな、と。