ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

僕たちは旅をする

2010年12月12日 01時52分29秒 | 自己カルト的
主人公達が流れ流れるように旅をする話。
昔の少女漫画だと【ポーの一族】とか、【はみだしっこ】シリーズ。
【最終戦争伝説】シリーズも誰かが必ず旅を始める、またはしてる。

【ポーの一族】はまだ絵柄が華やかで受け入れやすい上に
幻想的な「吸血鬼」モチーフの内容なので人気があった。
話によっては死人も出るけど、それはいわゆる「甘美な死」で。

【はみだしっこ】シリーズは、少女漫画でほぼ三頭身または二頭身
のどちらかといえばクドイ絵柄で、しかも子供の主人公達が旅を
している背景理由が「親からの虐待」とかそんなので。
もう、いつになったらハッピーエンドになるんだこの子達は、な
もどかしくて内容もくどくて読むのにとても時間がかかる漫画で。

【最終戦争伝説】シリーズは、仏教思想+SFの壮大な年代記。
主人公達は時間を越えたり、とても長い時間を生きて次の主人公達
と出合ったり。地球を滅ぼそうと人間の女性に寄生するデーバダッタ
(提婆達多)との戦いが主軸。

同時期に読んでた漫画で、少年漫画だと【スクラップブック】だとか
【ぶるうピーター】(小山田いく)とか。登場人物を「絵」として見て、
漫画を読み進めるか、「記号」と割り切って読み進めるか。
作者の思想思考が詰め込まれていると、二頭身三頭身キャラの漫画なのに
とにかく読んでて疲れる。でもその漫画ならではの眼で見る思考の中に
埋もれたくなるときがあって、疲れるのが判っているのに読んでしまう。

王道だけれど大島弓子の全集に収録されているような少女漫画は
単純で時折キャラの見分けがつかない絵柄の時代でもあるのに
哲学的すぎな上にどっか狂気。【綿の国星】とか【四月怪談】とか。