学校から帰ってきた大福は、習い事日以外、友達と遊びに行きます。
ある日、遊びに行って30分くらいしたら電話がかかってきました。
電話に出ると、
「私、〇〇警察で△△交番の〇〇と申しますが…」
ひょ、ひょえ~!?
な、何事…!?
声は平気そうに対応してますが、心の中は、何があった? 事故か? という言葉がグルグルと駆け巡っていました。
そんな中、話を聞いていたら…。
警察 「大福君が10円拾って届けてくれたんですけど…色々書類の話をしても分からないので、お母さんが来ていただけると助かるのですが…」
──と言われ、こちらこそ、そんな用事で助かったわ…とホッと胸を撫で下ろしつつ、近くこの交番に出向いていきました。
拾ったら交番へ…。
その約束を守った大福は偉いですが、書類の話を聞いていると、なんかもう、どうしようかいな…と思ってしまいます。
だって、ある一定期間過ぎたら、そのお金を貰うか否か…を選択し、お金を貰うとなると──自分が届けた交番ではなく──少し離れた警察に取りに行かなければなりません。
交通費を考えたら、この“貰う”といいう“所有権”を放棄すればいいのですが、子供が正直に交番に届けたのですから、ある意味、正直に届けたというご褒美は必要かとも思いました。
まぁ、親がご褒美で何かあげればいいのかもしれませんがね…。
でもこの際、届けたらどうなるのか、というのを知るのもいい機会だと思い、所有権を放棄することは辞めました。
そして更に数日後。
またまた遊びに行って数十分後、警察から電話が…。
なんか、大体予想はつきます…。
電話に出れば、案の定「拾ったお金を届けてくれた」と。
またまた交番に出向き、同じ手続きをしましたよ。
そして更に、同じ日。
帰ってくる時間になっても帰ってこないと思っていたら、また交番から電話…。
今度は100円拾ったと…。
これはもう、アレだろ…と思い、大福に「あなた、探してたんじゃないの?」と聞いたら、ちょっと戸惑いながら「うん」ですって…。
やっぱり…。
「拾ったものを交番に届けるのはいいことだけど、お金が落ちてないか探しまくるのはやめてよ~」
──と注意したのは言うまでもなく。
本人は、交番に届けて話をするのが楽しいのかもしれませんが…勘弁してほしい
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