まだ、しりとりの意味を理解してない大福。
でも、かあちゃんが「“りんご”──じゃぁ、“ご”のつくものなんだ?」と言うと、「ごま」と答えるように、なんとかしりとりは成立します。
そんな風にしりとりをしていた時のこと。
“ぎ”という言葉が回ってきました。
実は数回前にも“ぎ”が回ってきて、その時に答えたのが“ギター”でした。
私 「え? また“ぎ”? ギターは言っちゃったし…他にあったかなー」
正直、ギター以外に思い浮かびません。
でも、何とか絞り出した言葉が…。
私 「“偽名”──う~ん…言っても意味は分からんよね。でも、今は分からなくてもいいのよ~。はい、じゃぁ、“い”から始まるのは?」
大福 「“いえ”」
私 「お~、“家”ね~。じゃぁ、次は“え”かぁ…」
──と、考えていたら…、順番そっちのけで大福が身を乗り出すように顔を近づけ、叫びました。
大福 「“えがお”」
うぉ~、笑顔ですかっ
なんという、綺麗な言葉
しかも、言葉通りの“笑顔”を向けて叫んだから、何だか胸がキュンとしちゃいましたよ。
──と同時に、ちょっとへこむ。
なぜって…その前に出した私の答えが“偽名”ですよ?
“えんぴつ”とか、名詞が来るかと思っていたら、意外や意外。
笑顔なんて…それにキュンとしてるかあちゃんったら……。
汚れてる…。
心が汚れてる…。
はぁ~…大人って…
純粋さのある子供っていいですねぇ
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