kebaneco日記

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老いること

2018年01月15日 | 猫ら&家族
今年は元旦から「老い」と「いのち」について考えさせられることが、立て続けに起こった。

2日に母が酸素濃度低下で救急搬送され、嚥下性肺炎で入院した。食事を誤嚥したのではなく、嚥下する力がないので寝ている状態で唾液が気管に流れてしまったため、と医師から説明を受けたと義妹がメールをくれた。医師からは「危篤時にどこまで延命を望むかについて、家族で話し合って早めに伝えてください」と言われた、と。

弟は即答で人工呼吸を含めた、できる限りすべてをして欲しいと言ったらしい。最終的には弟の気持ちを尊重したいと思った(今でも思っている)けど、「すべてを」ということに違和感があったので、苦しいのを無理して延命はやだな、と曖昧に回答した。で、一晩言い方を考えて、4日に以下のようなメールを送った。

お正月早々いろいろとありがとう。お陰で母の病状が落ち着いてきて、安心しました。

母の容態が急変した場合何を望むか、についてですが、あのときは「苦しいのを無理して延命、はいやだな、でもS(弟)の判断にまかせる」と曖昧な言い方しかできませんでした。その後で主人と話をしつつ、自分なりに考え方がまとまったのでメールします。

12月24日に会った時に母は「わたしは、ここで、知らない人ばかりと、暮らしているんです」と言っていました。はっとしました。父のことも既に夫という認識ではないのだ、と思って。そして、母が不機嫌な理由がわかった気がしました。母は苦しいんです、あそこにいることが。どこに行って誰と暮らしても、毎日が苦痛であることに変わりはないんだ、とも思いました。

もしも母の容態が急変した時に、人工的に延命して欲しいか?と聞かれたら、私の答えはNOです。むしろ母の寿命だ、と受け入れたいです。人工的に母を延命させることで、母は嬉しいのだろうか?私にはそうは思えません。人工的延命措置が母に対してなにかプラスになるのだろうか?いくら考えても、肯定的な答えが思い浮かびません。だったら彼女を日々の苦しみから解放してあげたいです。

それから、もしも人工呼吸器をつけたら、今度はそれを外す決断をせねばならない時が来るのではないでしょうか。それは一体誰がするのでしょうか?私は家族の誰にもそういう判断をさせたくありません。

Sに賛成してこうして欲しいと思っているわけじゃないし、最初に書いたように、最終的な判断は任せるけれど、私の考えを伝えておきたいと思ってメールしました。

それから、父とも話さなきゃならないのでは?と思います。緊急性はないなら今じゃないのかもしれないけど。ただ、ハードルは高い。父にとって母がいることが張り合なのであまり早く伝えるのはよくないかもしれないし。なので父と話すかどうかもわたしたち家族でちゃんと話をしなきゃ、とも思っています。


幸い母の容態はそれ以降安定していて、主治医からはそのうち口から食事ができるようになると言われた、と弟が電話をくれた。どこまでの治療を望むかは、自分はすべて手を尽くして欲しいと伝えたけれど、父がどう思うかは病院側で確認して対応してほしいと、主治医にお願いした、と言っていた。どうやら自分たちで父に伝えてどうするか相談する、というプロセスは、緊急性が遠のいたっぽい今は回避したいようだった。先回りしすぎて心配の種を作るのは賢明ではないと思ったので、それは正解だとあたしも思う。

「予行演習」を正月早々させられちゃったなぁ〜と苦笑い。

マロは調子を崩してからチャオチュールくらいしか食事ができない状態だったので、見た目にもさらに痩せてきて、これは絶対再度先生に診てもらわないとマロの体が持たないのではと心配になった。土曜日あたしは仕事だったので、休みだった主人に病院に連れて行ってもらった。その時に「口の中に何かできてないか見てもらって」「できたら採血をお願いして」と頼んでおいた。というわけで、前回に続いて、今回もまたマロさんだけで通院。

栄養注射と胃薬と吐き気止めの3本の注射をして、ちょっとだけ採血したようだった。喉に何かできちゃったのではないか?という点については、マロが頑として口を開けなかったので不明だけど、歯が悪くて食べないというのではない、とのこと。症状が改善しなかったらまた月曜日に連れていらっしゃいと言われたらしい。そして今回も自らキャリーに入っていった(苦笑)。

帰宅して即チャオチュールを一本ぺろり(苦笑)。それ以降徐々に回復し、昨日は少しカリカリを食べ、今日もさっきカリカリを食べてた。約1週間ご無沙汰してた排便(食べてないので出すものはないだろうしね)が、昨日はちょっとだけあった。

今朝先生に状況を説明する電話を入れたら「他のお宅の16歳の猫も同じ処置で食欲が回復したので、薬が合ったんですね」と言われた。血液検査の結果を聞こうと思ったけど、検査機関が忙しいらしくて結果はまだ出ていないので、夕方にでもお願いしますと言われた。食べてくれればひとまず安心なので、検査結果はこちらの気分がもう少し落ち着いてからでもいいかも〜。


そして、しばらく距離を置いていたケバが戻ってきた



狭いんですけど、とマロが言っているような・・・


猫語も猫臭もわからないあたしたちには、このケバの距離感がマロの体調を可視化してくれるバロメーターなので、ここまでぎゅうぎゅうしてれば快方に向かっているとみていいんだろうね〜、と夫婦で胸をなでおろしている。そうこうしてるうちに、マロがケバにマウンティングしたりして・・・、もう笑うしかない。

が、「この状態は治療が必要なケースか、それとももはや介護の域なのか?」を、医師に診てもらったり検査して状態を把握しておかねば。そしてそれをベースに猫様たちが苦しくないように適切な薬や治療や食事や環境をそろえてやらねば。そういうことが必要な時期にさしかかっている、と思った。「15歳は老猫の域だから気をつけてやらねば」という漠とした決意表明みたいな状態より、もうちょっと科学的にアプローチすることも必要、と。そういう意味で、今回血液検査をお願いできたことはよかったと思う。

なんでも、猫は腎臓を酷使する生き物なので、腎臓の寿命が猫の寿命を決めると言っても過言ではないらしい。結果が出たら先生にちゃんとお話を聞くつもり。というわけで、こっちもかなりリアルな「予行演習」だった。

どちらも、当分予行演習の範囲に留まっていて欲しいっす、各々方よろしくお願いしますぅ〜。

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8 コメント

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驚かれましたね (よう)
2018-01-15 12:47:19
ようちゃんばあば改め よう です。
驚かれましたね。いくら覚悟していても いざとなるとね。
こういうことって 年末年始とか お盆などの病院スタッフの手薄な時期とか
我が家で言えば 田植えの最中の一番忙しい時 とかに 重なって 起こります。
なんででしょう?ほんとうに どうしたらいいの!
でも また 落ち着かれたようで 今後のことを考える時間が与えられたのは
神の助けですね。
大変ですけど ご両親様にとって最良の選択がされますよう
お祈りいたします。お大事に。
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ようさま (keba)
2018-01-15 12:57:41
そうなんです、なんで今?みたいな。
しかも母もマロも同時に〜〜〜
でも、この時期は家族が比較的時間が空いているので
あたしたちにとっては良かったかもしれません。
それに母がまだ入院しているであろう20日に
今年最初に顔を出すので、父と二人で(または弟も入れて)
母をお見舞いに行って少し話ができるだろうし。

ショックや悲しみのなかで慌てて対応を迫られないよう
気持ちに余裕があるときに考えておくことができました。

今回は「誤報」だったとも言えますが、
一旦私たち夫婦でじっくり考えて話し合って、
その結果を弟に伝えてあるので、
この先は父と弟の判断に委ねたいと思います。
そういう時間が与えられたのは、神に感謝するしかないんでしょうね。
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いずれ (しまそだち)
2018-01-15 14:16:47
おかあさま 大変でしたね
気がかりなことでしょう

姑の時 病院と話し合い何度か ありました。
養護施設でしたから 積極的な対応は、とりませんと言われました
その前に救急病院へ運ばれた時から 100歳目前でしたから
同様のことを申し渡されました
延命の為の器具とかを一旦装着すると 外せないのだそうです
じっとベットに横たわったまま 臓器不全を待つのみってことです


実家の母には、 延命処置も胃瘻も必要ないと云い渡されております

誤嚥性肺炎の後 又口から食事が 摂れるだけでも
嬉しいことですわね
・・・ 最近は 全て胃瘻って方向から
口からもって 方法が 増えているそうです
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しまそだちさま (keba)
2018-01-15 14:44:25
人工呼吸器をつけるってそういうことなんですね。
ふぅ。

多分、弟が「すべて」と即答した後あたしの反応を聞いて、
義妹と話し合ったんだと思います、
看護師の彼女はそのあたりのことをちゃんと説明してくれたのかも。
自分はすべてと言ったけど、父の意志を尊重する、
という姿勢に変わってましたから。

母は性格からして何が何でも生きたい、と思ってるとは考え難いです。
だからこそ、口から食事ができるようになるだろうと
主治医が言ってくれたことが(退院可能になるだろう)ってことですから
とても嬉しくて、家族全員がそれを期待して待っているっていう感じです。
先日老人ホームからも退院お待ちしてますってメールがありました。
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色々とご心配が立て続けでしたね。 (てちこ)
2018-01-15 15:42:54
私も両親から 延命措置は要らぬと言われておりますし、預かっていただいてる施設にも 苦しく無いだけの処置でいいと 伝えてあります。
犬猫と 主人の両親を送った今、今度は自分の老いが来てると実感します。
いずれは来るのですよね。
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難しい問題 (みどり)
2018-01-15 16:21:07
お正月から大変でしたね。
私の両親の場合、医師との話し合いの場で、何が何でもの延命はお断りしました。
それでも母の場合、栄養点滴を死ぬ間際まで装着し、水膨れのような状態で亡くなりました。もう栄養や水分を吸収できるような状態ではなかったのです。
医師はそれだけはやると言っていましたが。
正直、自分の時は、回復が見込めないなら栄養点滴も止めてもらって、緩和ケアだけで枯れるように死にたいと思いました。
終末期医療の実態をよく知らない家族の場合、医師から聞かれれば出来る限りの延命を望んでしまうのも無理からぬことです。
義妹さんが看護師さんで良かったと思います。また今回のことが良い予行演習になったと思います。

マロさんのことも心配でしたね。
マウンティングって、笑ってしまいそうですが、猫は死ぬ前日までそれをやります。(脅しているわけではないです)
マロさんの場合、カリカリも食べ始めたとのことで、回復基調ですが。

何事も後悔のないよう、人も猫も生涯を全うできれば良いですね。

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てちこさま (keba)
2018-01-15 16:23:17
去年は父のことでいろいろ考えて
今年は年明け早々に母、そしてマロ(あ、同列のつもりはないです、おかあさ〜ん;笑)

苦しいとか痛いっていうのは処置して欲しいけど
生きていて欲しいという思いを機械を使うのはどうなんだろう
って直感的に思いました。
20日には父にも会うので、直接的に母の件じゃないにしても
いろんな話ができるかも、と思っています。

ま〜、とにかく冬季集中講座、大変でしたわ(苦笑)
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みどりさま (keba)
2018-01-15 16:35:59
子供も成長し、孫たちも自立し始めているので、
両親には自分が思い残さなければならないことはないはず。
そしたら、いまの「ここはもはや私のいる場所ではない」と思っている母を
どうして「生かせておく」ためだけに引き止めるのか
あたしにはそれが一番残酷なことのように思えました。
でもそれをそのまま伝えると、弟を傷つけると思って
どういうべきか?に一番頭を使いました。

自分でも終末期の医療の現実はよくわかってないので、
自分の主治医にまた「なんちゃってセカンドオピニオン」を
聞きに行こうかと思っている今日この頃です。

マウンティング、え”〜、そんなギリギリまでぇ〜(苦笑)

ケバがね、マウンティングされて「んも〜、うぜ〜よ」って一旦逃げるんですが
また同じカゴに入ってくるんです。
で、一緒に寝てるんです、ぎゅうぎゅう詰めで。
こういう感じでマロを(そしてケバを)見守ってあげられたら、と思います。

マロはさらにカリカリを食べ、簡単に騙される主人からは
なんどもチャオチュールを献上させています、
なんだかケバ化してきました、マロ(笑)
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