日頃感じたこと、思ったこと事などを書きとめておきます。
野のアザミ
鬼塚良昭作品展
鬼塚良昭作品展に出かけた。会場は西都市にある「まちなかギャラリー夢たまご」。朝も早い時分だったが、既に5、6人がみえていた。
氏は、宮崎市高岡町に「ギャラリー鬼楽」を構えている彫刻家だ。時には石に挑み、また木に挑んだ力強い作品を見てきた。例えば螺旋状に絡み合った木彫だったり、あるいは生き物に見える石彫だったり・・・。どれもそれなりに大きい作品だった。
今回もそのような作品かと思いきや、今回はちょっと違った。氏が木を刻んだというより、木や木の根っこが「このように作って」と、氏を動かした感じ。根っこが何本もの足を持つ不思議な動物に変身して、何かを語りかけていたり、輪切りにされた木片がころがり、「拾って」と呼びかけていたり、という感じ。竹もそうだ。捨てられる運命にあった十数本の竹が無造作に並べて敷かれ、その上に竹で編んだしょうけ籠や小さな螺旋や曲がりくねった小さな木の作品は、まるで竹やぶの中の不思議な生き物のよう。そう、今回の作品は、私たちの身の回りにいる生き物の世界そのものの感じ。氏は本物の自然が好きだ。そういう自然と無心に遊んだ日常が、そのまま作品となり、何かを語りかけているようだった。
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