◇今回は、国際自然保護連合(IUCN)が作成する「レッドリスト」について取り上げてみましょう。
◇今朝の毎日新聞の記事より、私も大好きな「ウナギ」や「マツタケ」のことを取り上げています。
◇近年、高級食材化していますので、「ウナギ」を食べるのは、「土用丑の日」の日だけにしています。
◇「マツタケ」に至っては、もう、食べた記憶が定かではない、消し去った食材なのですが・・・。
◇国際自然保護連合(IUCN)が作成する「レッドリスト」とは何かと言えば・・・。
◇エコ検定公式テキスト改訂7版の92ページの説明をまとめると・・・。
・国際自然保護連合(IUCN)は、本部がスイスにあり、1948年に設立された。
・地球の自然環境や、生物多様性を保全し、自然資源の持続的利用の実現を目的としている。
・そのための政策提言、啓発活動、他団体への支援を目的とする機関である。
・そのIUCNが作成し、野生生物の現状を知る手掛かりとなるのが、「レッドリスト」です。
・2017年3月公表の「レッドリスト」には、既知種173万種うち、91,523万種が評価されています。
・うち、25,821種が、絶滅危惧種として選定され、935種が絶滅、または野生絶滅になっています。
◇絶滅危惧種の分類は、水産庁の「ウナギをめぐる状況と対策」平成28年10月版よりまとめると・・・。
・絶滅危惧ⅠA類
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が 極めて高い種(ミナミマグロも入るようです。)
・絶滅危惧ⅠB類
ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種(大西洋クロマグロも入るようです。)
・絶滅危惧Ⅱ類
絶滅の危険が増大している種(メバチマグロも入るようです。)
◇マグロ好きの私には、とてもつらい話になっています・・・。
◇地球の自然環境や、生物多様性を保全し、自然資源の持続的利用の実現を目的とした場合に困ること。
◇それは、トレードオフの関係が生じることです。
◇ウナギの生息環境を調べていて困ったこと・・・。
・日本の河川は、台風期の洪水に備えるための「治水」という機能を考えている。
・一方、田畑で農家が効率的に水を給排水する「利水」という性格をもつことも考えている。
・そこで、1960年代から、管理がしやすく比較的強固なコンクリートで土手を固めるなどしてきた。
・ところが、鰻を保全する為には、コンクリートで「治水・利水」をするのは好ましくはない。
・石や土を積んだ取水堰にするなどする必要があり、「治水・利水」という観点からは、不便が生じる。
・こんなトレードオフの関係にあるのですが、さあ、皆さんなら、どうします?
◇ウナギは、完全養殖ができない生物です。
◇「しらす」を捕獲して、養殖場で養殖したものを、私たちは食しているのです。
◇親うなぎが、どこでどのようにして産卵するのか、謎のままなのです。
◇我々が、自然界と融合して生きてゆくことの難しさを、うなぎの事例でも考えさせられます。
◇自然と共に生きる「新しい日常」について、常に問題意識を持って考えていきたいものです。
◇そんな思考シミュレーションの手助けをする基礎知識が、「エコ検定」なのです。
◇「そんな戯言(たわごと)を聞き考えている暇はない。」と言わずに、耳を傾けていただきたいと思います。
2020年7月28日 by エコ検定普及勝手連「エコピープルおじさん」