再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

憂鬱でなければ、仕事じゃない 見城徹・藤田晋著

2012-01-07 12:14:51 | 読書感想
電子書籍で思わずダウンロードし、読み始めた一冊。

電子書籍では、「立ち読み」という機能があり、目次やまえがきが簡単にもちろん無料で確認できる。本書のことは、これまでどこかの店頭で見たような記憶があったが、その時は著者の藤田氏の名前を見ただけで、その中身を見ることをしなかった。

藤田晋氏とは、サーバーエージェントというネット広告ビジネスの若手経営者であり、某女優との結婚と離婚で名を売ったことぐらいしか知らなかった。

このようなある種の偏見が店頭での「立ち読み」を妨げたのであろうか。業界がITであり自分の業界と異なること、さらには自分より若造であるということなどが、絶対に役に立つ本のはずがないと判断したのであろうか。

いずれにしても、こうした誤った先入観は、この「電子立ち読み」によって、一瞬にして打ち砕かれ、思わず続きが読みたくなった。

この本のポイントは、幻冬舎という出版社を立ち上げた見城社長である。全体の構成は、見城氏の語る人生観、仕事感などが込められた短い言葉・メッセージが紹介され、その言葉についての見城氏自身の情熱的な解説があり、その後に藤田氏がそこから学んだことや自分自身の経験との対比などを紹介していく。

内容自体は、決して軽いテーマを扱っていないにもかかわらず、非常に軽快なリズム感があって、飽くことなく次々とページをめくりたくなる本である。

藤田氏のように、まさに自分自身の経験や考え方と重ね合わせながら読むとさらにおもしろくなる。なるほどと目からうろこが落ちることも多々ある。

若手でも年長者でもビジネスを志す者であれば、それぞれの立場に応じて大変ためになる一冊である。

確かに、仕事とは辛くて苦しくて憂鬱になることが多いものである。楽しく楽な仕事など、本当の仕事ではないのかもしれない。

ただ私のような未熟なビジネスマンは、こうした本当の仕事を通じてしか、自分自身を成長させることはできない。

本当の仕事をやり切った時のみ、その結果が成功か失敗かにかかわらず、より大きな成長の喜びを得ることができるものなのであろう。

未熟な自分自身には、残念ながら未踏の境地ではあるが・・・。でも、まだあきらめてはいない。