池上鉄工のブログ

池上鉄工一級建築事務所

久しぶりの更新となり候。

2007-02-16 22:33:12 | 次世代の鉄工所の為に

ここんとこ、異常な忙しさの中で生活をしておりました。

やっと、一段落したところです。

先日は、JRの変電所の倉庫の新築工事を鉄骨の建て方でしたが・・・

しかし・・・・まいったのです。

なにが、そうなったかというと・・・検査項目が異常に多いということである。

4M*10Mの平屋の倉庫ですが、なんか、検査項目がなんか10階建てのビルの

ような検査項目である。

つまり、まったく現実にそぐわない検査である。

大体が、最初の図面の段階でそんな仕様書などは存在しないのである。

しかも、受注金額は安くしてくれとのことである。

そうなれば、原価に近いかたちでの受注となるのだが、その辺は了承しておいてもらって

いたはずである。

しかし、現実はどうだろうか・・・

見積もりにも、図面にもそのような仕様などはまったく書いていないことまで

させられる始末。

つまり、理屈として図面にこのような仕様になっているのでこのくらいの金額がかかります

とか、当方でこのような仕様に変更しましたのでこのくらいの金額になります。

とかで、当初は、図面も仕様書などが存在しないため見積もりの段階で

仕様に関しては、御社にお任せしますので、予算がないので必要最低限の仕様で

お願いします。

そのように言われて、「じゃあーわかりました」。そのように話が決まったのである。

ところが、どうだろう・・・・現場入るや否や、もう異常な検査項目の多さ。

はっきり言って、詐欺に等しいと思う。

この項目で考えれば、はるかに予算オーバーである(多分、予算の3倍くらいはかかる)

多分、この検査官の人は、10階だろうが、平屋だろうが全て同じ、予算があろうが

なかろうが全て同じ事。

わたくしが言いたいのは、

吉野家に行って、なんだ、この牛肉は豊後牛じゃねーー

じゃないか

牛肉は、豊後牛に決まってじゃないか。

と言っているようなものである。

例えば、吉野家に行って、なにも銀座の高級ステーキハウスと比較検討して

銀座はこのくらいの質が当たり前なのに、ここの牛丼はなんだ!!!!

まったくもって非常識にも程がある。!!!

そんなこと言ってるおめーーーが一番非常識なんだよ。

はっきり言って、吉野家で文句を言ってる人を見た事はない。(よほど、メニューとかけ離れている以外は・・・)

現場を知らない人間の考えてる事は、ひとつである。

まったく持って、自分の保身の為だけで仕事をしているのである。

そんな人に限って「お客様には最高のものを・・・・」とか言って逃げ口上だけは

すぐに思いつく。

しかし、どうだろうか・・・・

そんな予算のことも考えない会社に、エンドユーザーに気持ちとかがわかるだろうか?

果たして、マネージメントもできない会社に、お客さんの信用をとる事ができるだろうか

その検査をした人間は、自分的には職務を全うしたという自負はあるかも知れないが

お金の計算も出来ないのであれば、はっきり言ってうちの子供でも検査は出来る

アルバイトでもいいんですよ。(検査とはマニュアルに沿ってそれを口に出すだけでよい)

この予算で、いいものを・・・・というのが常識ある考え方

であろう。

大体、検査というものは、現実とかけ離れているところでの検査である。

現実=お客様が求めているもの。

検査というものは、おそらく何の業界でもまったく次元の違うところで行われる。

確かに、その辺の下地がしっかりしていて、お客様の信用を勝ち取ってる業界もあろうが

しかし、その検査項目をお客さんが納得してもらえるくらいに説明できるだろうか?

エンドユーザーは、多分専門用語などがわからず多分聞き流すだろう。

それよりも、使い勝手が良いとか、メンテがやりやすいとか、アフターがしっかりしてるとか

その辺の、自分が理解できる範囲でしか、評価をしないのである。

一般的に、検査の部署にまわされるとは、リストラの対象の人間である。(大きい会社で

あればなおさらである)

つまり、具体的に会社の利益にならないからである。

営業さんみたいに、仕事を取ってくるわけでもなく、エンジニアさんみたいに

開発ができるわけでもなく、経理さんみたいにお金の計算ができるわけでもなく、

あまり、会社の中枢にいる感じがしない。

営業さん、エンジニアさん、経理さんなどは具体的に会社の利益につながる。

検査をする人は、ただ会社が作成したマニュアルに沿って丸バツをつける人である。

まったく持って金銭感覚が欠如してます。

これでは、過剰に検査項目だけが一方的に増えて、エンドユーザーが求めている

事とはかけ離れている。

最近のpcではないが、入らない項目が増えて、ホントにほしい機能は、ない。

これは、つまり発案する人が専門家なもんで、素人考えなどは入る余地が

ないのである。

素人考えが出来ない技術者は今の時代必要ない。