本日は、建築士会主催の「建築士の指定講習会」に行きました。
昨今は、建築士を取り巻く環境は、厳しい。
そんなこんなで、お題は、構造に関する事、マンションの事、紛争や訴訟に関する事。
しかし・・・・講習会離れというか・・・・
なんというか・・・・・
自分の席は後ろ方だったが、後ろからみる・・・どうも白髪あたまの後頭部ばかりが
目立つような気がする。
講習会のテキストの中で、面白い事を見つけた。
要は、建築士の報酬というコーナー。
そこで、年収の話が出ていたのですが、
例として、40歳の一級建築士の年収が約550万円
40歳の医者・・・・・・・・約1100万円
40歳の歯医者・・・・・・約900万円
40歳の社会保険労務士約540万円
40歳の弁護士・・・・・約2100万円
やっぱりという結果ですね。(弁護士の2100万円は不思議?)
確かに、建築士の報酬は低いように思われる・・・・・・
なぜに低いのか・・・・・・・それは・・・・目に見えて依頼者の利益にならないからだろう
と思う。
結局、ビジネスというものは、建物で(不動産以外は)お金を生むわけではないから
例えば、レストランや何かで、なにも建物が好きだからといってお客さんが増える
わけではない。(一部の建築好きやデザイン好きは別ですけど)
やはり、最終的には味であり、そこのサービスではないでしょうか。
そのサービスの中に建築物の雰囲気も含まれるだろうが・・・・
でも、やはり第一義的には味であろう。
もし、これからレストランをやろうとしている人がいて、レストランコンサルタントに
払う報酬と同額設計料を払うとしたら、どちらかひとつにしなくてはという時に
経営者はどちらにお金を払うだろうか?
一概に比較は出来ないが、どうだろうか?
それと、医者や病院にはお金を払うという常識がある。
弁護士も同じであろう・・・お金を払うのが常識ということである。
ところが、設計料はどうだろうか?
平面プランを何回もやって、結局、一円もならなかったことは良くあることである。
もし、医者に風邪が治らなかったからお金は払わないということはしない。
もしくは、風邪が治ったらお金を払う・・・・・ということもしない。
なぜなら、それが常識だからである。
講習の中で、よく・・・「技術者だから・・・・」とか「建築士としての・・・・」
とか・・・・よく講師の先生が言われる。
これもよくわからない。
このままでは、1000年たっても建築士であろう。
いろんな職種で、今のままでは食っていけないのでいろんなことに挑戦したり
失敗したりしてからなんとかしている。
なんとか、建築士として正当な報酬がもらえる日がくるといいと思う。
ちょっと前までは「ローコストは建築家に」というようなブームもあり、そういった中では適正報酬を頂くのさえ難しい状態みたいですよ。うまくやっている人もいるみたいだけど、これはこれで問題がありまして・・・。つまり誰かにシワ寄せが・・・。
我々みたいに設計+施工とやっている所はまだ救われるのではないかと思っています。
ひょっとするとこれから先、設計と施工の一体が当たり前になる時代が来るのではないかとも密かに思っています。つまり設計レベルの施工が当たり前と・・・。
いずれにせよ今の時代に生き残らないと話になりませんよね。
講習のなかで、講師の先生が70歳くらい
の人・・・
初めて、現場の大変さを痛感しました。
と言われました。
なんでも、今自宅を新築中で、全て分離
発注方式だそうです。
そこで、はじめて現場の大変さをわかったそうです。70歳にして・・・・
これも・・・問題なんだな。
お医者さんが槍玉にあげられるように
そのうちに建築士も槍玉にあげられます
だから、自分はデザイナーだから
技術的なことは知らないよ・・・
という風に、欧米並みするといいと思います。(あくまでも、建築士は芸術家)
技術的なことは、建設会社・・
そうなるかもしれません。