剥きたてのハチク(淡竹)。ほのかに甘~い香りがします♪
びわの収穫ができなかった初日は、長靴を履いて竹林にハチクを採りに行きました。背丈が50~60㎝くらいで、ある程度太さのあるものを根本から切って収穫します。わずか数10分で持っていたカゴは全て満杯になってしまいました!
カゴ一杯のハチクはずっしりと重く、背中に背負うと脱力した子どもが負ぶさっているような感じです 採ってきたハチクは裏の作業場に運び、まずは幾重にも重なっている外側の皮を剥きます。
松尾のお母さんに皮の剥き方を伝授してもらい、私も挑戦してみました!まずはハチクの皮を一枚ずつ手で剥いていきます。白くて柔らかい皮が出てきたら包丁の背を使って筍の先を折らないように丁寧に剥いていきます。全体の皮が剥けたら細かい部分を包丁できれいに仕上てできあがり
もともと細かい作業が好きな私は、ハチクの皮剥きにかなりハマってしまいました とれたてのハチクってとってもいい香りがするんですよ。なかなか言葉では表現しにくいのですが、ほのかに甘くてそのまま食べてしまいたくなるような香りです。 皮を剥いたら大きな釜で30分ほど湯がいてあく抜きをし、最終チェックをしたものを翌朝じげもん市に出荷します。
お昼休みに松尾のお母さん特製ハチク入りタイカレーをご馳走になったのですが、これが絶品でついついお代わりをしてしまいました♪タイカレーに筍って合うんですね!驚きの美味しさでした 本当にご馳走様でした!
今回筍採りを体験させてもらって、私の中に次々と「竹」に関する疑問が湧いてきました。家に帰って早速調べてみると、以下のようなことが分かりました
①竹の根はどうなっているのかな?
地下茎が横にはっていて、そこから直角に筍が伸びる。
②竹の花ってあるのかな?
花は数10年に一度しか咲かないと言われている。竹はイネ科の植物なので、発芽してから長い年月地下茎によって繁殖を続けるが、ある一定の時期に達すると花を咲かせ、種子を実らせた後一生を終える。その周期は開花周期と呼ばれ、竹の種類によって異なる。竹の七不思議の一つと言われる。
③普段スーパーで見かける筍はハチクとは違うのかな?
私たちがスーパーで見るのはモウソウチク(孟宗竹)という別の種類の筍。ハチクより太い。ちなみに「孟宗」とは冬に年老いた母のために筍を採りにいった親孝行な子どもの名前にちなんで付けられた。
④竹細工などに使う竹はまた別の種類なのかな?
利用度が最も高いのはマダケ(真竹)。伸縮性が小さいので、物差し・尺八・提灯・傘の骨・熊手などに使われる。皮は物の包装などに使われる。
どれもこれも全く知らなかった新事実! そして昨日明らかになった新事実がもう一つ。昨日naoのご両親から「クロタケ」を採りに行こうとのお誘いを受け山に行ったところ、採れた筍がコレ!
あれれっ!?クロタケとハチクは明らかに皮の様子が違います! 左のヒョウ柄のような筍が地元の人が言うところの「クロタケ」なのですが、調べてみるとこれは「マダケ」であることが分かりました。ハチクは春に筍を出しますが、マダケは初夏。さらにハチクの皮には黒い斑がないそうです。改めて松尾家の竹を見てみると、黒い斑が… もしかしてあれはマダケだったのかな!?竹になってしまうと両者は見分けがつきにくいそうですが、マダケの方が光沢のある深い緑色をしているそうです。いずれにせよ、どちらもお味はgoodです
今まで竹の生態にはあまり関心がなかったのですが、今回いろんな発見があって驚きました。最も驚いたのは竹の花の開花周期。確実なデータはないようですが、モウソウチクは67年に一度、マダケは120年に一度花を咲かせると言われています。マダケに関しては昭和40年代に世界中で一斉に開花したのだとか。ということは、マダケの開花は一生見られそうにありませんね…
竹ってとっても神秘的な植物なんだなぁ これから竹林を見かけたらよく注意して見てみようと思ったkero-keroなのでした。
滞在記はまだ続きまーす
ケロケロ豆知識
「破竹の勢い」とは、竹を割る時、初めの節を割ると後は簡単に割れることから、激しくとどめがたい勢いのことを言う。竹の種類のハチクは「淡竹」ですのでお間違いなく!(←実際自分が間違っていました)