私が新卒の時の話である。
先輩の女先生の家に数人招かれたことがあった。
そこには御高齢の元教師のお母さんがいらした。
皆の会話に加わり
昔話をしてくださった。
強烈に忘れられない話があり
今でも時々思い出す。
その他のことはみんな忘れてしまった。
戦前の田舎の小学校
夫は校長でご夫婦で教師をしておられた。
住居は学校に隣接されていた。
朝夫婦喧嘩をすると職員の朝の打ち合わせで
気に入らないことがあると夫は妻にデレッキを投げたという・・・
すごい世界に私達は驚嘆した。
短気な夫だったらしい・・・
そんな校長を支えたお母さんも偉いと感心して聴いていたものである。
いろいろな苦労話を聴いたが憶えているのはこのことだけ。
温かい優しい雰囲気のお母さんだった。
男がまだ威張っていた時代・・・今では考えられない。