少なくてもプーチンロシア大統領が失脚するまでNATOとロシアの対立は続きます。
EUなどとロシアの経済交流が進み、NATOは緩む方向でしたが、ロシアのウクライナ戦争でNATO再強化が始まりました。スウェーデン、フィンランドが加盟するということで、NATOは改めて自分の存在目的を見直し、ロシアを現在も危険な国と認識し直しました。
ロシアは中国やその他の新興国との軍事同盟を形成したがっています。ロシアが東部の軍事力を強化するのは、ロシアの軍事負担を多くし、ロシアの疲弊を加速します。
そこでNATOは北大西洋諸国に限定せず、インド洋諸国、太平洋諸国との協力を重視しています。ロシア包囲網の強化です。インド洋諸国としてはインド、オーストラリアに期待しているでしょう。太平洋諸国としては韓国、日本に期待しているでしょう。インドは現在はNATO側のようでもあり、ロシア側のようでもあり、中途半端な状態です。自国経済を重視しているのでロシアとの関係を弱くしたくないという思いが働いています。インドネシアも同様で、NATOとロシアの対立の激化を心配し、中立でしたが、アメリカなどから圧力が高まっているようで、ちょっとロシアとの距離をとる動きが認められます。
力は弱まっていますが、先進国の経済力はまだまだ大きいと思います。新興国が先進国を軽視して新興国間協力で力強い経済発展を遂げることはむずかしいと思います。
ロシアのウクライナ戦争は先進国にとって覚醒剤のような働きをしてしまいました。プーチン大統領の判断ミスです。ロシアは衰退します。ほかの新興国はロシアを利用すると考えてもロシアを信用することはないと思います。現実信用できないからです。
プーチン大統領の戦意、ロシアの人々のプーチン大統領支持はいつまで続くでしょうか。戦争が長引くとロシア経済の衰退が目立ち、人々の厭戦気分が高まり、軍も反プーチン大統領勢力が伸長するでしょう。
日本はお調子に乗ってNATO軍事同盟拡大に夢中になっている(NATOにとって重要国になったと思い上がっている)と、世界の動向を見誤り、プーチン大統領が失脚した後のロシアとの関係修復に失敗し、戦争路線を独走する世界の迷惑になる恐れがあります。中国などの新興国との関係改善に失敗するような大失敗をする恐れがあります。
日本の原点である平和主義、戦争放棄に戻りたいとの思いを持ち続けることがだいじす。(注)そうならない恐れが大きいと心配しています。