国力衰退中のアメリカが東アジアで存在感が弱くなるのは当然です。これまでの中国は、めざましい経済性成長を見せ、東アジアの国々に積極的に投融資してきました。そのおかげで東アジアの国々は社会改善を実感できています。
しかし、その中国が、経済成長で躓き、成長率が大幅に鈍化しています。アメリアは衰退する、中国は停滞するでは、東アジアに混乱が生じることは避けられません。
中国の人々は、共産党に、外と内のバランスを取れと要求するでしょう。共産党に良識があれば、台湾、フィリピン、ベトナム、日本などと戦争する愚は避けるでしょう。妥協和解するでしょう。滅びる政党なら戦争するでしょう。
今のところ、中国は押せ押せの姿勢を保ちながら、話し合いを重視すると言い続けています。ロシアのウクライナ戦争についも話し合いによる終戦を模索しています。ロシアを軍事支援していません。
シンガポールの調査研究機関「ISEAS ユソフ・イシャク研究所」は、東南アジア諸国連合(ASEAN)がアメリカと中国の選択を迫られた場合、どちらを選ぶかという設問を設け、2020年以降、調査をしてきたそうです。
加盟10か国の政府、民間企業、研究機関に所属する職員ら数千人にアンケートを行なってきました。
今年1月-2月に行った調査では1994人が回答し、4月2日に結果が発表されました。中国を選択した人の割合は、年々増加し、2023年の前回調査と比べ、12ポイント増の50.5%となり、アメリカ49.5%を上回ったそうです。
中国を選んだ割合が最も高かった国はマレーシアで75%に達し、インドネシア73%、ラオス71%と続いたそうです。
アメリカを選んだのは、フィリピン83%、ベトナム79%、シンガポール62%だったそうです。
近年の東アジアの情勢をよく示している結果ですね。