軍事力強化の空しさを悟ってほしい

アメリカの空母で新型コロナウイルスの艦内集団感染がおこり、防衛任務どころではなくなっています。乗員6000人以上のアメリカの空母ルーズベルトはフィリピン海で活動中とのことですが、すでに感染者が100人以上になっているそうです。横須賀港に来ている空母レーガンでも感染者が出たそうです。そのうちに原潜も感染者が出て、任務遂行不能になるかもしれません。

自衛隊でも感染者が出ているようですから艦船は戦々恐々でしょう。最近、東シナ海公海上で自衛艦が中国漁船と衝突する事故がありました。船、飛行機、ミサイル、魚雷などに対する自衛艦の機器による検知能力は非常に高いと思います。担当官が機器を見ていなかったのではないでしょうか。自衛隊員は疲れているかもしれません。この上、もし艦内でウイルス感染者が出ると、任務どころではなくなります。

現代の強大国の防衛力は過剰防衛の一語につきます。お金の無駄使いだけでなく、政治家も軍人も疲れます。人々は不安・恐怖を感じます。強大国は現在の国境を動かさないとの国連原則を守ることにし、国のエネルギーを軍事力から民生改善に向けるべきです。強大国は隣国に軍事的圧力を加えることをやめるべきです。隣国を弱小国と思っても、国は平等であるとの精神で外交を行うべきです。

近年の日本は、アメリカ、中国、ロシアなどを強大国扱いして遠慮し、韓国、朝鮮（北）などを弱小国扱いして遠慮していない感じがします。平和主義国らしい外交ができていないと思います。強大国仲間になりたいとの欲望が見え見えです。その裏で日本の人々の生活水準は下がり続けています。明らかに日本は政治の目的を見失っています。今回のウイルス問題でも日本は的確な感染防止対策がとれていません。政治目的を見失った戦前日本と同じです。このままでは1945年の悲哀を別の形で味わうことになります。