日経平均3万円を超える

2021-02-16 09:16:25 | 日記
 15日の日経平均株価が30,000円を超えるまでのいわば異常事態である。世間はコロナ禍で業績不振の企業が多々あるなかで株価が異常な高値を付けている。株価は現水準の経済を示すのではなくてほぼ半年先を見込んだ経済の動きを映すといわれているから実体経済から見るとそう判断するのが一般的である。コロナの終焉を見込んだのか或いは米国の新政権を期待するのかどちらかだが、ただ我が国の経済でこれといった株価上昇要因はいまの処ない。
 過去株価が最高値を付けたのが1989年(平成元年)12月29日の38,915円87銭であれから31年余が経過した。所謂バブル絶頂期である。みんなが土地に株にゴルフ会員権などに手を伸ばし始めた頃だ。普通のサラリーマンも別荘なども買い始めほとんど値打ちの無い山奥の土地を買い漁った。所謂原野商法の始まりだった。企業はホテルの建設に血眼になりこれも山奥の交通の不便な土地に豪華な温泉旅館などを造った。これらはすべて銀行が手持ち資金の貸し出しの為個人を企業に的にしての貸し出しであった。ゴルフをしないサラリーマンは変わり者として会社から後ろ指を指される存在だった。
 それらが一般化した1997年11月、北海道拓殖銀行と山一證券の破綻が表面化した。いわゆるバブル崩壊の始まりだった。銀行は潰れないの常識が覆させられたもので以後預金保険という概念が一般化して個人は預金1千万円までが保障されることになった。山一證券も巷ではイマイチ證券と揶揄されて業績は
芳しくなかった。私の勤務していた会社も拓銀とは取引があって度々融資の為に訪問した経験がありまた、山一證券も午後の昼休みに先方の女子社員が資金獲得のため高金利の貯蓄性證券の販売にやってきた。私も個人的にこの分野には興味があったのでこの証券を購入した。当時は預金が保護されていた為損害はなく全額戻してくれたのを覚えている。
 サラリーマンの購入した別荘地もゴルフ会員券もそして企業が本業以外の絵画や骨とう品及び温泉旅館等々すべて不良債権化してしまった。株価は高く成ると人は買い低くなると売ると言われる。また株で美味い汁を吸うのはその道の専門家つまり証券会社と企業で損をするのは一般投資家と言われる。ご用心あれ。