落語と住まい
江戸深川資料館で見た長屋と“不動坊”
時代は明治になっても、落語の登場人物の住まいは、江戸の棟割長屋です。入口を入ると一畳半の土間、“へっつい幽霊”に出てくる"へっついがあり、上には換気用の小さな通風口がある。
“不動坊”の舞台はこの長屋である。江戸の通気口からでは吉公を驚かす幽霊を出すのは無理だ。小さすぎるのだ。
元は上方落語だから齟齬が出てくる。大阪くらしの今昔館で見た長屋は、へっついの上の開口は大きく、明り取りでもあり、十分人が下りられるのだ。
江戸の長屋は屋根が板葺きで、幽霊役を含め大人四人がのるには無理がある。上方の長屋は瓦葺きである。
“文七元結”の最後の、長兵衛の女房が隠れる枕屏風は、押し入れのない長屋の布団隠しであり、隙間風を防ぐ道具でもあった。
“青菜”の植木屋の女房が隠れる押し入れがある長屋は、時代が下るわけだ。
こうして、落語をもとに江戸深川資料館を見物してみてはいかがでしょうか。お勧めスポットです。
江戸深川資料館で見た長屋と“不動坊”
時代は明治になっても、落語の登場人物の住まいは、江戸の棟割長屋です。入口を入ると一畳半の土間、“へっつい幽霊”に出てくる"へっついがあり、上には換気用の小さな通風口がある。
“不動坊”の舞台はこの長屋である。江戸の通気口からでは吉公を驚かす幽霊を出すのは無理だ。小さすぎるのだ。
元は上方落語だから齟齬が出てくる。大阪くらしの今昔館で見た長屋は、へっついの上の開口は大きく、明り取りでもあり、十分人が下りられるのだ。
江戸の長屋は屋根が板葺きで、幽霊役を含め大人四人がのるには無理がある。上方の長屋は瓦葺きである。
“文七元結”の最後の、長兵衛の女房が隠れる枕屏風は、押し入れのない長屋の布団隠しであり、隙間風を防ぐ道具でもあった。
“青菜”の植木屋の女房が隠れる押し入れがある長屋は、時代が下るわけだ。
こうして、落語をもとに江戸深川資料館を見物してみてはいかがでしょうか。お勧めスポットです。