一生をかけて償わなければならない罪があった。
命をかけて信じ合う恋人たちがいた。
原題 ATONEMENT
原作 イアン・マキューアン『贖罪』
上映時間 123分
製作国 イギリス
監督 ジョー・ライト
音楽 ダリオ・マリアネッリ
出演 キーラ・ナイトレイ/ジェームズ・マカヴォイ/シアーシャ・ローナン/ロモーラ・ガライ/ヴァネッサ・レッドグレーヴ/ブレンダ・ブレシン
ブッカー賞作家イアン・マキューアンのベストセラー小説を、『プライドと偏見』のジョー・ライト監督が映画化したもの。
1930年代、戦火が忍び寄るイギリス。政府官僚の長女セシーリア(キーラ・ナイトレイ)は、兄妹のように育てられた使用人の息子、ロビー(ジェームズ・マカヴォイ)と思いを通わせ合うようになる。しかし、小説家を目指す多感な妹ブライオニー(シーアシャ・ローナン)のついたうそが、ロビーに無実の罪を着せ、刑務所送りにしてしまう。(シネマトゥデイ)
一度もウソをつかずに人生を終える人はどのくらいいるのだろう・・・
臆病から嘘をつく人。
優しさからうそをつくこともあるかも知れない。
本作では無知と幼い誤解と嫉妬から生まれた嘘―。
しかし、
犯罪に関わる重大な嘘、人の将来を奪う嘘はどうやって贖うというのだろう・・・
タイプライターの刻む音がもう不安を予感させ、徐々にそれがピアノの音へと移っていき、
胸騒ぎと哀しみを帯びた展開も引き込まれる。。。
美しい姉と、魅力的な青年の階級違いの恋。
幼さと潔癖さだけが思春期の少女の、取り返しのつかない行動を取らせたのではない。
それは幼いながらも激しい、ブライオニーのロビーに対する恋心。
もしあの時―、
手紙を入れ間違ってなかったら!
もしあの時―、
噴水での意地の張り合いがなかったら・・・!
もしあの時―、あの二人を理解できていたら・・・!
繰り返されるもし・・は、遠く離れた戦場で、兵士で埋め尽くされた病院で、
遠く離れてなお熱い想いの恋人たちの胸を襲う。
そして罪を悔いながらも、勇気の無いブライオニーを責める、もし―。
この3人の「あの日」、「あの時」「あの幼き日」を巻き戻し、リピートさせる手法で
より登場人物の心情が解りやすく、感情移入してしまう。
私に戻ってきて....
勇気と確信をもってセシーリアを抱いた、あの時の自分に戻る為、
彼女への道をひたすら歩くロビー・・・遠く果てしない道―
ジェームズ・マカヴォイ、素敵です
一人の少女の残酷な嘘と、戦争に引き裂かれるふたりが切ない。
罪に目覚め、その重みを背負うブライオニーが痛ましい。どの時代の彼女も。
キャスト、映像、音楽、ストーリー、、、
全てが好みの作品で、とっても良かったです~
ロニーの母親役のブレンダ・ブレシン、ジョー・ライト監督の『プライドと偏見』にも出てましたね~。
キーラの母親で憎めない明るい役でしたが、今回は彼女の登場シーンが良かったです