「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

南ドネツク戦線、クラホベの南にロシア軍の三方向包囲が完成<ウクライナ紛争2024・11・15

2025-01-11 03:34:06 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

記事は、前の記事と同じです。
航空万能論GF
2024・11・14
『侵攻995日目、ロシア軍の装甲車両部隊がクピャンスク市街に侵入』
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/on-the-995th-day-of-the-invasion-russian-armored-vehicles-enter-the-city-of-kupyansk/

略図の2枚目
東西に長い大きなカホフカ貯水池の南にウクライナ軍の要塞のクラホベがあります。すでに粗方機能を失いましたが、これまでドネツク東南(ヴフレダルなど)方向のウクライナ軍の補給基地でした。

現在、ロシア軍がその少し南のダルニジェを攻撃中です。
それほどかからずに制圧すると思います。ここが北の包囲網です。

南は、ボホヤブレンカとマクシミフカ方向からルートC-0510沿いにロシア軍が北上を開始しました。こちらが南方向の包囲の輪です。
既にその開口部は、7km程度だそうです。

このエリアにある集落の東にルートT-0524(O-0532)上にかつてのウクライナ軍の要塞のコステイアンテイニフカがあります。ここから西にあるウクライナ軍の拠点集落がルートO-0510沿いのウスベニフカまで、既に三方向包囲の態勢が出来上がりつつあります。

ウスバニフカまで含めて7つの集落があります。
このエリアは、ウスベニフカの西からくるルートC-051122に補給を頼っていると思います。
ロシア軍がウスベニフカの南北3・5km程度まで迫ると、旅団や大隊の火砲である迫撃砲の射程範囲に入ります。
ドローンだと、もっと簡単に攻撃できます。
ロシア軍の常套戦術である三方向包囲から補給を阻害して開いている方向(西)にウクライナ軍の撤退を迫る作戦が、また発動されました。

もう既にこのエリアは、相当補給が苦しいと思いますから、東の方から順次撤退する以外にありません。
撤退が遅れれば全滅に近い損害が出ます。

ここが済んだら南からクラホベを攻撃するでしょう。
そうなればクラホベも撤退するしかないでしょうね。
その後、ロシア軍は更に西に進撃する予定だろうと思います。

カホフカ貯水池の北岸でもロシア軍が、西に進撃中です。

その次は、ルートN-15の近くにあるアンドリイフカが攻撃目標でしょう。(大きな市街地を持つ拠点です)
アンドリイフカも、やがては三方向包囲を受けそうですから長くは抵抗できないでしょうね。

記事にある略図の3枚目は、2枚目の略図のさらに西側です。ここでもロシア軍は、この方面の要塞であるヴェリカ・ノボルシカを三方向から包囲する動きを見せています。ここは、まだ始まったばかりです。
この付近は、ドネツク州とザポリージャ州の州境です。

ドネツク南部方面を制圧したなら、ロシア軍はポクロウシクに向かうでしょう。
現在は、ポクロウシクはロシア軍に東から圧迫を受けています。
南部ドネツク方面のロシア軍が、北に進撃していけばポクロウシクは、南からも圧迫を受けます。
更には、ロシア軍が西にも進撃して西から北上すれば、ポクロウシクは、東・南・西の三方向から包囲されます。

と言うように前線が完全に崩壊してしまえば、各拠点ごとの防衛は成立しません。

まだ時間は、かかりますがロシア軍は南部ドネツクの全域と隣接するザポリージャ州の一部を制圧して北上して、ポクロウシクを含む中部ドネツクの制圧に乗り出すと思います。

中部が済んだら次は、北部ドネツクです。

分かっていても兵力が圧倒的に不足していて、事前の防衛ラインの準備のないウクライナ軍は、拠点ごとに抵抗しながら撤退を続けるしかありません。
どこまで後退すれば、ロシア軍を食い止められるかの目途が立ちません。

マスコミのニュースを見ているとウクライナ軍が苦戦している程度のことしか書きません。
実際には、ドネツク州の南3分の2は既に敗勢です。
ここが済めば、隣接するザポリージャ州や北部ドネツクを攻撃し始めるでしょう。

以上は、航空万能論の記事に出てくる分だけです。
実際には、現在ドネツク中部と南部を攻撃しているロシア軍の大軍が、隣接する他のエリアの攻撃を始めると言うことであり、攻撃を受けるエリアは、長くは抵抗できないと思います。

つまり、今ドネツク中部と南部で起きていること(前線の崩壊)が順次、他のエリアでも起きると言うことです。

トランプ氏が大統領に就任後、停戦調停に成功しなければウクライナは、時間の経過とともに領土を失うと思います。
それが見えているのに、ゼレンスキーはあくまで自分有利の停戦しか主張しません。領土を割譲する停戦など受け入れられないそうです。
しかし、停戦せず戦争を継続すればするほどウクライナが失う領土は、拡大していきます。

今ですら大幅に兵員不足のウクライナ軍は、来年は更に兵員不足が悪化すると思います。そうなればロシア軍が進撃する速度は、さらに早まるでしょう。

 

※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑦
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


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