ウクライナ紛争で気が付くことは、欧米諸国と南米やアジア、中東、アフリカ諸国では反応が全然違うことです。
欧米文化圏の国々は、どちらかと言うとウクライナを支持します。
それ以外の地域は、中立であるかロシア寄りである場合があります。
どうしてこの違いがあるかを考えてみると・・・
地域により政治制度も社会制度も歴史も、ものの考え方も違うことに気が付きます。
自由や民主主義が正義であり絶対的な価値観を認める国々では、ウクライナ支持が多いように思います。
一方で、そうでない国々は中立またはロシア支持です。
中南米・アジア・中東・アフリカなどの帝国主義時代あるいはそれ以前に植民地であった国々では、中立・ロシア支持が多い傾向が見られます。
そこで石器時代を現代に生きる人々を考えてみると、その事情がより分かりやすいと思います。
今でも、「未接触部族」と呼ばれる人々のグループが残っています。
未接触部族
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AA%E6%8E%A5%E8%A7%A6%E9%83%A8%E6%97%8F
100〜200部族ほどが存在すると推測されています。
場所は・・
アマゾン熱帯雨林を中心とする南アメリカ大陸
イリアンジャヤ(ニューギニア島のインドネシア統治地域)、及びアンダマン諸島
マレー半島と中部アフリカにも居住している可能性があるが、確認が取れていない。
マレーシアに居住する一部のテミアル族は、未接触部族と認定されていませんが人との接触のない部族だそうです。
アフリカにもいるかもしれないと考えられていますが、確認されていません。
地球上には、接触がないから詳細不明の石器時代のノウハウで暮らす人々もいるわけです。
このような人々に、現在の一般的な価値観である自由や民主主義や法治主義を説いたところで無意味であることは、容易に理解できると思います。
※さすがに石器時代まで古くはありませんが、アジア・中東・アフリカにかけては、部族社会が社会の基本である国や地域は、沢山あります。その国や地域では、政治の基本は部族社会であり部族社会の意見がまとまって国や大きなグループの意見になります。
民主主義とは異なる意思決定手段を持つ国は、いまでも沢山あるという事実が見えてきます。そしてそのような国々には、過去に植民地支配や収奪された過去がある場合が、多いです。
このような国々や地域に言ってみれば先進国の立場にある国々が、「自由や民主主義や法治主義」を強引に押し付けようとするから大きな摩擦が起きているのが現状であろうと思います。
軍国・帝国主義のロシアに、「自由や民主主義や法治主義」など説いたところで「鼻先で笑われる」のがオチです。
まだ「自由や民主主義や法治主義」の段階に至っていない国々にそれを押し付けることが正義にかなっているのか?妥当性があることなのか?は、非常に疑問です。
部族社会的な価値観と社会制度で政治がおこなわれている国々は、当分それで社会を運営していくほかはありません。
そこに「自由や民主主義や法治主義」押し付ければ、大混乱が起きて収取が付かなくなります。「自由や民主主義」を理由に腐敗や独裁に陥るのが、一般的な過去の例です。
欧米諸国の傀儡政権が、ほぼ必ず腐敗し独裁に陥るのを見れば、明らかです。
民族自治の原則
内政不干渉
やはり、政治や社会制度の発展の段階には大きな差があります。その程度に合わせて、付き合わなければならない面もあると思います。
新石器時代に生きる人々に干渉しようとは、考えないでしょう。「そっと、しておこう」こう考えるのが今の国際的な合意であると思います。
似たような配慮が、まだ部族社会的な価値観と社会制度で政治がおこなわれている国々には必要だと思います。
「アラブの春」
私は、この言葉を聞くと猛烈に腹が立ちます。
「アラブの大混乱」
欧米がアラブ諸国にもたらしたものです。
これが良いとは、到底思えません。
ウクライナ紛争でウクライナを支持しない、あるいはロシアを支持する国々がある理由だと思います。
今回は、ウクライナ紛争だけを例にあげましたが、気が付くと同じようなことは、実にたくさんあります。