「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ウクライナ軍のクルスク侵攻作戦の損得は❓<ウクライナ紛争2024/08/10

2024-08-10 18:53:20 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.08.9
ウクライナ軍のクルスク侵攻、30km以上も前進して40以上の拠点を占領
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/ukrainian-troops-advance-more-than-30km-in-kursk-seizing-more-than-40-bases/
(1回掲載済みの記事です)

ロシア軍はウクライナ軍の奇襲作戦を全く予期していなかったようで、現在まではウクライナ軍が大成功したと言えます。

Forbes
ウクライナ軍、越境攻撃に精鋭の空挺旅団も投入 「本格侵攻」の様相強まる
https://forbesjapan.com/articles/detail/73045
やや否定的だった万歳サイトも、お手並み拝見に態度を変えました。いくら何でも万歳は、しにくいようです。
『 ウクライナ正規軍の少なくとも3個旅団が実行しており、砲兵部隊、ドローンチーム、防空部隊がきわめて重要な支援任務にあたっている。各旅団は最大2000人規模だ。
 クルスク州で起こっていることは襲撃ではなく侵攻であることが、時間を追うごとに明らかになっている。もっとも、ウクライナ側がこの侵攻に多大なリソースを投じているからといって、成功が保証されているわけではない。侵攻エリアやその周辺に展開しているウクライナ部隊は総勢1万人規模にのぼるのかもしれない。一方、近くの国境地帯で戦うロシア軍の北方軍集団(「セーベル(北)」作戦戦略軍集団)は総勢4万8000人規模だ。』

 この辺りは、かなり正確です。多分、膨らませていないでしょう。ウクライナ軍は支援要員を入れて約1万人と戦闘力のある攻撃用の3旅団を投入しているようです。
 今後、ウクライナ軍がどのような軍事行動を取るのかは不明です。

<メリット>
一応、ウクライナ側のメリットとしては、また西側のメデイアの注目を集めることに成功しました。「攻めるウクライナ」をアピールしました。
ロシア軍もこの戦場に兵力を集めなくてはなりませんから、ハルキウ北部戦線にも何らかの影響があるかもしれません。
何よりロシア軍の間抜けぶりをさらけ出して、ウクライナ国民は「万歳!」でしょう。
上手いこと占領地を維持できれば、停戦交渉の時のバーターに使えるかもしれません。

<デメリット>
 しかし、これはキエフ政府の一方的な自己都合にすぎません。当然ながらこの戦争に関わっているのは、ウクライナ全体です。
 キエフ政府にとって都合が良かろうと、全体にとってデメリットの方が、多ければマイナスの部分が大きくトータルでは、全く無意味どころか戦局悪化の大きな原因になりかねません。

※関連記事
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もうすでにポクロウシク戦線は危機的な状況にあり、トレツク~ニューヨーク方面も相当ウクライナ軍が劣勢です。
ここは兵力不足からウクライナ軍の組織的な防御が崩壊しています。
現場の大隊単位の指揮官の独自の判断で戦っています。上部の司令部の命令は、時々無視されています。指揮命令系統が崩壊していると言えます。

他の戦場でもウクライナ軍は劣勢の戦いを強いられている戦場があります。互角の戦場の方が少ないでしょう。

ポクロウシク戦線とトレツク~ニューヨーク方面は大至急、増援部隊を送り込まないとウクライナ軍は守りようがなくなっています。
放置すれば退却を続けると思います。

クルスク侵攻作戦は、このような崩壊寸前のポクロウシク戦線とトレツク~ニューヨーク方面を放置したまま開始されました。送れる増援部隊は、あるのに放置しました。

他の戦場でもそうですが、ポクロウシク戦線とトレツク~ニューヨーク方面のウクライナ軍将兵は、どう思います❓
自分たちは見捨てられた(また見殺しにされる)と考えるでしょう。
既にウクライナ軍とキエフ政府は、アウデイーイウカで守備部隊を見殺しにしました。

これでドネツク州のウクライナ軍将兵が必死に戦うと思うなら大間違いです。
死守命令など無視して自分たちが生き延びることを考えるでしょう。退却すれば、死なずに済みます。
そうでなくてもポクロウシク戦線とトレツク~ニューヨーク方面は自己判断で戦場を離脱する部隊が多いです。
この傾向が強まるでしょう。
益々、ウクライナ軍の退却が早まると思います。

こんなタイミングでクルスク侵攻作戦を開始すると言うことは、ポクロウシク戦線とトレツク~ニューヨーク方面を放棄する(見捨てる)と言っているのと同じです。

クルスク州の大した広くない占領地とドネツク州をバーターしたのと大した変わりません。ドネツク州は全域でウクライナ軍が劣勢です。ドネツク州のウクライナ軍将兵は、多分戦う気をなくしたと思います。


以上が、『ウクライナ軍のクルスク侵攻作戦の損得は❓』の答えです。
このような事をキエフ政府と参謀本部は仕出かしてしまいました。
何だか負けを早めるために、やっているように見えませんか❓

『人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり』

どんな時代であろうと戦場の掟は、変わりません。
戦場で勝利を勝ち取るのは、将兵の士気と奮闘によるものです。
(将軍の頭の中身も必要ですが・・)
およそ反対に見えませんか❓

他人のウケだけを考えている人間のやりそうなことではあります。誰とは、言いませんが❓
記事を見てもやたら「誰か」の写真ばかり出ています。
「誰か」の写真出しときゃ、戦争に勝てるってか❓


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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