本日、総務委員会の請願審査で小平市議会で初めて
となる、「議員間の自由討議」が行われました。
請願とは国や地方公共団体に意見、要望、苦情などの要請を
行う事です。採択されると、市長や関係機関等に請願書が
送付され、その実現に努力するよう求められます。
次に初めての「議員間の自由討議」って何?と言う事です。
議員は議論するのが当たり前じゃないの?と多くの皆さんは
不思議なことを言うと思うことでしょう。
しかしこれまでの議会は市長提出議案であれば市長部局に、
請願であれば請願者や紹介議員に質問する事はあっても
議員同士直接の議論は行われて来なかったのです。
小平市議会では議会基本条例が制定され、第21条に議員間
の自由討議が規定され、例え賛否が分かれていても議員同士
の議論で論点整理や合意形成を目指す事となったのです
さて、今日の請願は、国会での安全保障法制関連法案につい
て議論を尽くすよう求める意見書を政府に提出することを求め
るものでした。
日本共産党を筆頭に、3つの会派と個人の合計4名の議員が
紹介議員に名前を連ねました。しかし、フォーラム小平の紹介
議員が2時間超遅れて参加するなど足並みが揃いません。
さらに審査に入っても質疑は低調。各会派が賛同する理由が
あまりにも不明瞭なため、市議会公明党の浅倉委員より論点
整理のため自由討議が提案され、初の実施となったのです。
まず議論を尽くすということについては全員が異論ないものの
請願理由は、政府の安全保障法制を真っ向から否定する立場
の内容であることから、全委員の考えの確認を要したのです。
賛同する人には賛同する理由があり、反対する人には反対の
理由がある。しかし議会は議論を通し、議会としての合意を
形成する責任がある。
つまり議論により委員会としての合意を作り、請願者に修正案
を提示して、全会一致の採択を目指すアプローチです。
自由討議を提案した浅倉委員からは委員会としての意見書案
提示のため、その場で「浅倉案」が示され、それを基に自由討
議が進められました。
市議会公明党と政和会からは意見が出たのに対し、請願に
名前を連ねるフォーラム小平の2名と日本共産党委員からは
ほとんど発言がなく、浅倉案で概ね良いとの意見表明でした。
その後概ねよいと言った委員からの一部修正も容れて総務
委員会の総意として意見書案が委員長から提案され、それ
を基に請願者との調整が行われましたが不調となりました。
市議会公明党が示し、対立する立場の委員とも合意に至った
はずの修正意見書は、日の目を見ることなく残念ながら葬り
去られる結果となりました。
結局採決では、修正案に合意したはずの日本共産党と
フォーラム小平委員が修正前の元々の請願文書に賛成と
先祖帰り、政和会と市議会公明党が反対し、可否同数となり
委員長採決で不採択となりました。
しかしこのまま本会議に戻されると議長を除き賛成会派と反対
会派の議員数が14対13と逆転するため、今度はこの請願は
自動的に逆転採択となります。
今後は、なぜ賛成なのか、なぜ反対なのか明確なスタンスを
持つ事、また議論して導き出した合意は最大に尊重する姿勢
が極めて重要だ。
そうでなければ議会はいらないことになってしまうし、二元代表
など実体のないものとなってしまうからだ。
あぶかわひろしは今日も行く
あぶかわ浩(虻川浩)小平市議会議員のホームページ