小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

子ども手当の復活

2023年02月09日 | 教育
「異次元の子育て世代支援」には「こども手当」の復活が不可欠

 今年は春の統一自治体選挙で、県議会議員の改選はもとより、県知事と大分・別府の市長の改選が予定されています。特に、県知事選挙は5期20年に亘り県政を指導した広瀬知事が勇退されるということで、新人同士の選挙戦です。
また、大分・別府両市の市長選の内大分市長選挙は注目が集まることと思います。両市で県の人口の約54%が暮らすことから、大分県も大分市も新たな体制のもとで、創造的な発展を期待したいものです。

 さて、第211回通常国会が始まりました。150日の会期で6月中旬まで。
 施政方針演説で岸田総理は、「異次元の子育て支援」を言い始めました。また、「賃上げ」を企業にお願いするといいます。『企業が収益を上げ、その果実が労働者に配分され、消費が伸び、経済が成長するという好循環の鍵を握るのが「賃上げ」だ』と強調します。そして、『持続的に賃金が上がる「構造」を作り上げる』とも言います。これは凄い事です。労働者側に立つ我々からすれば「大歓迎」すべき発言です。が、ほぼ同様の趣旨で「内需の拡大」と、これまで何十年もの間労働組合が要求してきたにもかかわらず、この30年間ほとんど賃金は上がっていないばかりか、平均でマイナス傾向にあるのは、世界広しといえど日本だけです。

 かつて、故安倍総理も賃上げを任期後半口にするようになりましたが、就任期間8年間余で賃上げが実現できた年は何年あったでしょうか。この点、1月24日の某紙朝刊では、「期待できない」が70%を超えていましたから、驚くべき事態です。経済団体も最近は、物価が上がっているからそれに見合う賃上げは「当然」の様な口調に代わっているように見えますが、個別の企業で積極的な賃上げを検討しているところはまだ少数派です。

 「異次元の子育て支援」ですが、異次元とまで言うのであれば、なぜ自民党は、民主党政権時代の「こども手当」に反意を示したのでしょうか。ある意味、異次元の「こども手当」だと一部評価されていましたが、結局、自民党政権の復活以後、これを所得制限付きの「児童手当」に戻してしまいました。もともと子育て支援がどうして必要かが理解できていないから、相反する政策を事もなげにやる。これが現政権の実態です。「異次元の子育て世代支援」には、この「こども手当」の復活や、「教育費の無償化」実現を今次統一地方選挙の争点にすべきだと思います。


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