小嶋つうしん(号外)

(元)大分県議会議員 小嶋秀行の徒然ブログ

議員のあいさつ文 官僚任せ」の記事

2021年12月22日 | 政治・経済
「一部の国会議員が(支援団体等での)あいさつ文や講演資料を、省庁任せにしており、年間400件程度の依頼」という記事を見た。「野党議員分も一部にそういうことが」と付け加えられていた。率直に言って、それくらいは自分が書くべきで、まして政策秘書を雇用できる立場にある国会議員であればなお更の事ではないだろうか。

 これに対し、政府は、「議員の調査事項の範囲」として、問題視していない。立法府の立場にある議員が、行政府の職員に挨拶の原稿や講演資料を作らせるとは本末転倒であり「馴れ合い」と見られるだけでなく、本格的な論戦(各委員会や本会議等)で、議員として行政府側の課題や問題点の指摘、さらには、政策の提言はできないであろうと思われる。

一方、省庁の公務員の働き方からしても疑義が生じる。職員の負担もさることながら、公務員は、議員の指示で働いておらず、この点、議員と行政職員との間では、しっかりとしたケジメをつけておくことにより、緊張感ある論議もできようというもの。「馴れ合い」では決して良い政治も行政も生まれない。

 県議会でもそういう側面はなくもないが、議会事務局という機能があり十分な役割を果たしている。議長や委員長による会議の運営に関し、それぞれが運営の手順書として「次第書」を作成するのは不可能な点が多々ある。したがって、議会事務局として過去の例なども引いて作成するのが通常の姿。議長や委員長などの挨拶文(の一部)もしかり。県議会や地方議会では政策秘書的な役割を果たす「職員」は確保されていないところに大きな違いがある。

 国会議員にまつわる話題がもう一つ。総選挙後の「文書通信交通滞在費」(文通費)が大問題になっている。文通費(月額100万円)は、歳費法で「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため」と規定されている。日割り支給の仕組みはない。その上、領収書や使途の報告は不要のため、「第2の給与」とも言われているらしい。

 この点、県議会の政務活動費(月額30万円)とは全く異なる。「第2給与」どころか、当然のこととして、毎月1円以上の領収書の提出が必要。定期的に使途が公表され、残金は返納が当たり前。有権者に近い位置にある地方議会ではそうした「営み」だが、有権者の目の届きにくい場所では、ある意味“何でもあり”(みんな黙っていた)状態が長く続いてきた事に驚きを隠せない。これを機会に「税金の使い方」として早く正しい姿にすべきと思うのは、有権者としての思いだ。

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