みちのく津軽ジャーニーラン

2019-07-21 11:22:38 | 日記
 秋の橘湾岸にそなえて月に一度は100㎞のロングを走りたいと思うけど、夏場は機会が無いし、一人ではまず無理。そうか、あれがあったな、と、風邪の後遺症がここまで長引くとは思いもせず、「みちのく津軽ジャーニーラン」を走ることにした。岩木山麓のリンゴ畑脇をなだらかに上って、くろもり(白神山地のブナ林遊歩道)にもう一度行きたい。が、今回からコース変更で通過しない、さらに、第1回完走者には263㎞の優先エントリーをするとのこと、ならば完走はおぼつかなくとも、龍飛岬には行ってみるか、でエントリーしていた。


 7月12日 朝便で羽田経由、青森空港へ、直ぐに弘前へ。どなたかがブログに書いてた「かつ亭」で昼飯、ホタテのかつもあり美味しかった。未訪の「弘前市りんご公園」をじっくりと見学。
 
 13日13;30 開会式。スタート前に、kizenさん見つけて挨拶、こっちゃんにも会う。17;00スタート。カメラを持たないので写真は無し。夕暮れの岩木山を見上げながら走る。りんご畑はほのかにピンクの実、西には白神山地が夕焼けに沈んでゆく。うっそうとした森の中は熊鈴を鳴らしてひとり旅。鰺ヶ沢に降りて、やがて津軽平野の西の端を延々と、亀ヶ岡遺跡、車力、十三湖を経て、鰊御殿へ。津軽の朝は早い。03;00には東の空が白み、04;00車力で夜が明けた。07;34鰊御殿92,4km到着。14時間34分!いくらなんでもこんなはずじゃなかったが。


 スタッフが、「前に進まれる方は9時までに出発してください。」と告げる。太宰治の小説『津軽』記念像から、ビーチバレー大会でにぎあう道の駅を過ぎると、はるか前方に龍泊ラインの眺瞰台への登り道が見えてくる。5㎞で標高500m。誰か走るのか? 後で聞いた話では1位のウルトラ日本代表も「走れるわけないっしょ!」らしい。今度、Kizenさんに会ったら聞いてみよう。振り返ると海の上に浮かぶ岩木山。眺瞰台登りのあまりのきつさに、振り向いたご褒美、思わず携帯で撮る。

 眺瞰台には、自販機無し。えっ、と驚いたが、ここは津軽半島、冬季は閉鎖、通行止めなのだ。ちなみに津軽の自販機には空き缶回収ボックスが無い。雪のせいだろうが、買うとつぎのコンビニまで持って行かないと。
 眺瞰台で休憩してると、ウサミンが到着。「龍飛崎に15;30に着かないと、バスは15;40最終だから、、、」なんて言ってると、ウサがえらい剣幕で「タクシーしかあらへんで!」と怒った。”そんなこと考えてたら完走なんかできるか!”ということです。

 15;05竜飛崎公民館エイド到着。ウサが「ふみちゃん、どうする?」「いや、行く。ウサの言うことが正しい。」がしかし、263㎞なんて余程の覚悟で臨まないと走れるものではない。5㎞も行くと足が動かない、とうとう最後尾。バス便はもはや無い。タクシーも迎えに40分以上かかると、じゃあJR津軽線最終にも間に合わない。窮余の一策、生まれて初めてヒッチハイクをやる。まったく幸運なことにレンタカーでドライブ中の大学生カップル(多分)が拾ってくれた。130㎞で終了。松前街道を津軽浜名駅まで送ってくれた。
 
 津軽線蟹田で、乗り換えると、こっちゃん一行にばったり。やはり龍飛で打ち止め。居眠りしながら、弘前へ帰る。田舎館村、田んぼアートの石アート。あの岩木山の西側(左側)を走って鰺ヶ沢へのコース、『男はつらいよ』何作目かに鰺ヶ沢があった。まさにこの一枚、男の果てしない夢を切り取った我ながらいい写真です。

 ウサミンは、見事に完走。サロマンブルーを達成したばかり。自虐ネタをぶっ放しておりますが、実は細やかな気配りをする偉大なウルトラランナーです。