長老とアライグマとの果菜類争奪戦は続いている。やや長老の敗色が濃いようで、少々押され気味のようだ.他人事だと暢気に構えているわけにもいかないだろう。明日は、否、本日は我が身、何時襲撃されるとも限らない。幸か不幸か、長老に比べ甘味に富んだ果菜類は少ない。しかも全てがヤブの中、連中にも見つけられまい、とタカを括っていたのだが。皆さんご期待通りで、キッチリとやられてしまった。不幸中の幸いは被害総額がメロン1個と言う僅少さ。
このメロン、長老から苗2本を頂戴しカボチャ畑の一角に植え込んでいたものだ。知りうる範囲では1個のみ実がなっていた。その貴重な1個が襲撃され、例によって穴あき状態となってしまった。手口からみて犯人はアライグマであろう。長老のスイカ畑と子狸のメロン畑とはそう遠くはない。夜半、徘徊しているアライグマにとって行動圏の範囲内だろう。同一の個体群かと思われる。
カボチャ畑が想定どおりヤブ状態であったため油断していた。連中には見つけられまい、そう信じ切っていたのだ。あにはからんや、連中の方が一枚上手の模様で、簡単に発見したようだ。発見されたらジ・エンド、逃げ場は無い。
たかがメロン1個と宣うなかれ、子狸にとっては貴重な成果品なのだ.ご承知のように子狸はスイカを栽培していない。希少な甘味野菜なのだ。無論、マスクメロンといった高級品ではないが、メロンはメロン。賞味したかった。直ぐ近場にマクワウリを植え込んでいる。マクワウリも甘味の強い野菜だ。メロンが狙われた以上、マクワウリも同様の可能性がある。完全なヤブ状態なので結末は不明なのだが。
不安半分、期待半分でマクワウリ畑を眺めていたら、師匠夫人のご登場。暑い最中ご苦労様、1個だけど食べて頂戴、そう宣って見事なマクワウリをご提供戴いた。ありがたや、流石にモチはモチ屋、ダテに数十年も農作業に従事してはおられない。すごすぎるマクワウリであった。