春には春の、夏には夏の花が咲く。当たり前の話だが、適期藡花、それぞれの似合った環境が存在するものだ。農園で夏の花と言えば、必然的にヤブカンゾウとなってくるだろう。オレンジ色をした毒々しいほどの色合いだ。子狸は苦手な対象だが、季節を告げる時の花には相違無い。同様にこの時期咲き誇るのがオニユリだ。同じ赤系だがこちらは好みの花、随分と身勝手ではあるが。
オニユリは一般に平地から低山で咲くようだが、農園界隈では見掛けない。じゃあどうして・・・・・・となってくるが、実は師匠夫人のお花畑が存在して、あれこれの花々が咲き誇っているのだ。信仰心篤き夫人は仏花として各種の花の栽培を手がけておられる。お花畑の一角に、今、咲き誇ってるのがオニユリなのだ。
上述したようにユリの花は好みの対象花だが、一番手はササユリ、二番手はヤマユリ、そして三番手がオニユリなのだ。ベスト3には含まれる重要花なのだ。似たような嗜好の方々もおられるようで、庭先に植え込んでおられるご家庭も少なく無い。流石にササユリの植栽は余り見掛けないが。
ギラギラとした真夏の太陽下、汗だくになりながらの農作業で、疲れを癒やすのが涼やかな涼風とオニユリでは無かろうか。木陰に潜り込んでの一休み、遠目にオニユリを眺めるのも良いもんですよ。