トマトの栽培には対野鳥を考慮してネット構築を図るのが通例である。仲間達も皆そうしている。長老などご丁寧に防獣ネット・防鳥ネットと二段構えなのだ。常識人ならば当然に選択する手法であろう。常識を逸したバカ者が一人いて、他ならぬ子狸なのだ。省力化を図るとか何とか申してヤブ状態を作り上げ、トマトをヤブに隠すとの作戦に出た。当初はうまくいった。何せ雑草の方が背が高く、下から順番に実るトマトは見事に雑草に隠れたのだ。ところがどっこい、天網恢々疎にして漏らさず・・・・・トマトの実りは順に上へと高くなる。トマトの実も剥きだし状態となってくるのだ。
ネットを張っていない悔しさ、野鳥たちは自由に飛び回っている。思い定めたトマトに向かって突撃、熟したトマトにかぶりつき、更にがぶり。まるで豪奢なレストランみたいなものだ。かくして画像のような結果が生まれた次第。
先にレポートして、栽培者対野鳥の取得割合は、8:2ないし9:1位と記したが、現在は7:3ないし6:4位にまで低下している。まあ基本的には野鳥と子狸との取り分は半分こ・・・・・・と割り切っているので支障は無いのだが。
それにしても見事な食いっぷりだ。注視するとやはり熟した部分からついばんでいる。美味しい部分は十二分に理解してるようだ。横にある青い実には見向きもしない。襲撃者は何の野鳥だろう。最近はヒヨドリもムクドリも見掛けないが、他の野鳥であろうか。例の百姓候補生氏はネットを張ってトマトを防御しているが。小型の野鳥がネットに絡まって死んでいたそうな。気の毒だが、自己責任となるのかも。
状況を眺めながら一つ押さえておきたい視点がある。それは雑木林の消滅だ。俗に「里山」とも呼ばれるが、各種の実のなる木々も多く野鳥たちの楽園であった。それが放置され或いは常緑針葉樹の森へと変貌するに従い、彼らは生きづらくなってきた。必然的に畑の産物を襲撃せざるを得ないのだろう。彼らの責任とは言い難いのかも・・・・・・・・ですね。
〇子狸の取り分、収穫のたんび・たんびに少なくなっていきます。