お尋ねしたいが、皆さんはトマトがお好きだろうか。子狸は好物で、夏場には欠かせぬ野菜だ。努めて多めに栽培するようにしている。難儀な点は対野鳥対策である。何せ彼らも大好物と来ている。従ってこの7月など野鳥たちとのトマトの争奪戦となってくる。敵さんは航空戦力、打ち落とすミサイルなど持ち合わせていない。其処で活躍するのがネットによる防備であろう。飛来する野鳥を侵入できないように防止するのだ。際立っているのが長老の作戦、防獣ネットと防鳥ネットとの二段構えである。
子狸はネット類を採用していない。不思議に思われるかも知れないが、野鳥との共存と言えば少し綺麗すぎるだろうか。そうした発想が無いわけでも無いが。本音を語ると、ネット構築の面倒さから逃げ出している脱走兵といったところだろう。ネットの効能は理解してるのだが、設置工作が邪魔くさい。其処で子狸がとった戦法がいわゆる「隠れ蓑作戦」。木の葉を隠すには森に隠せ・・・・・・犯罪捜査で用いられる基本的な手法である。トマト栽培にもこの原理を応用したい。
子狸の手法はトマトを雑草の中に埋もれ隠すこと、つまり背丈の高い雑草の合間で栽培しようとの試みだ。ネット工作は不要だし、草刈りの手間は省ける。何だ、無精もんの掃除みたいだ・・・・・・正にその通りで、要は手抜きしたいのだろう。
かくして画像のような状況とあいなった。目に付くのは雑草だらけでトマトなどほぼ見掛けないでしょう。実は雑草の陰にトマトが存在するのです。隠れてるといっても完全には不可能、赤く色づけば野鳥にも発見されます。其処で割り切って、収穫物は子狸と野鳥とで半分こ、と言う原則を打ち立てています。現在のところ、収穫比率は8:2若しくは9:1と言った割合でしょうか。
予測以上に成績は良いようです。多少の被害を受け入れれば、ネット構築の作業も草刈りもカット出来ます。但し現場はヤブ状態なので見た目の印象は最悪、外野の風評には耐えねばなりません。其処を割り切れるかどうか、無精もんの弁解でした。