帰国しております。
が、まだイベントに向けて製品が完成するか保証されてません。
「やっぱり中国ってさぁ、血みどろになるんだなぁ」
というのが、今の本音。
えーっとですね、
「技術と技能は違うんだなぁ」
という感想でございます。
え。そらもうとっくに中国にかかわった方ならわかるって?
そうでしょうそうでそうでしょう。
実に遅からず、中国の洗礼を受けています。
いろんな意味で日記でございます。
「中国嫁日記」なんてまぁ、実にオブラートに包んでおりますなぁ・・・。
ぶっちゃけていうと「とっくにキレて当然」な状況に簡単に追い込まれます。
ということで、中国シンセンの郊外・・・国境のローフゥからバスで高速道路100分前後の場所にある、割と田舎の街です。
さっさと金型と対面です。
「発注主だぞえらいんだゾウ」
なんてこと言っている場合じゃぁありゃーせん。
「中国の職工が全く信用できないから渡ったんですよ。ええ。
到着数時間後には、「あたしが金型を磨いています」
ええ、そうなったんです。
どうしても譲るわけにはいかないもんですので。
6万円もする代物の工具やらなんやらもってそのために渡ったんですよ。
中国職工のなかに紛れ込む、リーベン(日本人への蔑称らしい)。
ええ、黙々とやっておりました。
気温38度。
隣は、さぼった若い女性の職工の席が空いてます。
ええ、なんかわけのわからぬ中国語をわめいて一人ストライキしてました。
「そら、スケジュールなんて収まるわけないわな」
朝の9時から夜8時までやってました。
8000番までペーストで磨いていきました。
汗だくですよ。
で、こっちがもうとにかく突貫しなきゃならんわけです。
任せられん。
マジ孤独なバトルです。
予定されていた日程に全然間に合っていない金型の電極。
おい、行くころにはテストショットのはずだぞ・・・。
ちなみに、書いている今現在、この写真撮影から1週間経過してもまだできてない様子。
もうね、もうね・・・。
この工場がダメなのか、中国がダメなのわからんです。
機械はすごいし、一見すごいように見えるんですが
「全然時間通りに動かない」
毎夜毎夜夜中まで。
捨て材料でテストしながら研磨を続けます。
そんななか、新しく紹介された工場へも視察します。
「一般バスで」
日本人はタクシーで移動するのが普通らしいですが、協業社氏がアクロバティックなので、全部現地民バスです。
中国人も之にはあきれる行動力です。
協業社氏、この辺りは日本人離れしてます。
まずほぼ乗らない外国人が乗っているわけですから、普通に中国人しか乗っておりません。
運転手と乗客で喧嘩は始まるし(乗客が運賃をだまして少なく入れて居たっぽい)、まぁ、とんでもない空間。
そして2時間以上揺られて、もうそれはそれはサバイバルな場所まで。
既に「村」「寒村」「集落」状態を超えると
いきなりちょっとした村にたどり着きます。
そして金型工場現る。
最新の機械が並ぶ
金型工場がいきなりあるんですからたまげます。
ダイカストも作ってる・・・。
で、見せられませんが
「え。あの製品もこの製品もあれもこれもここだったのか」
という工場でございます。
国境から3時間離れたど田舎の工場。
鉄道模型も作っていました。
アレがここだったのか・・・。
ここは今やっている工場より工賃が高いですが、はるかにシステマチックで最後まで信用は出来ませんが、実績だけでいえば相当なものです。
で、あまり発注主は来ないらしい。
「依頼した仕事は任せられるのか?」
まぁいろいろ解らんことが多すぎます。
けど、物はどれも見たことがあるものばかり。
あと、英語とザパニーズ英語でやり取りしましたが、「模型をきちんと作ろう」という意志は強く強く感じました。
ただ、日本と価格は変わらないでしょう。
そのかわり総合組み立てまでできるのが日本にはもうとっくに消滅したことかもしれません。
高速バスで戻ってきたころにはもう夜でした。
そして続く打ち合わせ。
全部、もうそれはそれはご丁寧に紙芝居を作って説明します。
日本ではあり得ないくらいの手間をかけます。
で、くどいくらいの打ち合わせも金型もほぼできた。。。
はずなんですがねぇ!
なんでまだ送られてこないんだか。
えーっと、左が工場長。右が営業担当です。
続制作の金型電極工場に言って確認しに行きます。
あ。全然できてねぇ・・・。
彫りは悪くないです。
が、いかんせん、できてません。
心折れそうな状態。
ただねぇ・・・
中国国内だけ知っているだけならば、
あの共産国家民は幸せなのかもしれない。
「政治さえ語らなきゃなにしてもいい」というのは営業担当のセリフ。
「近いうちにあたしは会社を立ててボスになる!もっと収入がほしいから働くから悩んでいる暇はない!」なぁんてどこでも誰でも言っちゃってやっちゃう国。
日本人より素直で
野性で変にこじれていなくて、
※お店が暇なんで寛ぎ椅子で携帯ゲームやっている店員(どこの店でも職場でも見られます)
朗らかで、
当たり前の「生き物人間(家族が大事・飯はきちんと食べる・運動して・全力で働く)」の常識が通じて、
※お食事の時間なんで、当たり前のように店のレジ机で「お鍋を出して麺鍋を作って食っている店員」
幸せかもしれない。
まぁ、働いていようが何してようが、警備してようが店番してようが「勝手に自分のプライベートタイムのように過ごしている」のは本当に野性ですわなぁ・・・
けど、あたしは日本人なんで、窮屈で堅苦しくて、変に狂った国のほうがいいです・・・。
毎夜毎夜チェックして・・・
いやね、金型のトラブルはあんまりないのですよ。
いかんせんできないのよ。
理由がわからなくなります。
あたしが中国でやる意味が金以外解らなくなるわけです。
本当に心が折れそうになります。
いや、折れているのかもしれない。
9割まで進んで、ついに滞在時間タイムアップ。
なぜできないんだろう。
正直、わからんのです。
確実に進めているはずなんだけど。
なぜかできないんだもん。
ありとあらゆる手段を講じているのに、できないんだもん。
予定の日程で。
キラッキラにまでは磨きましたよ。
で、ここまでやったらいくらタイムアップでも翌日には本生産(ガラスだけでも)できるはずだと帰国しましたけど。
・・・結論から言うと、7日くらい経ちましたけどまだ日本に届いてません。
なんで。
わからん。
中国人と日本人の根本からして何もかも違うからかもしれない。
で、国境を超えることにしたんです。
いくら中国に返還されて10年たったとはいえ
香港は西側諸国のにおいがした。
へんな緊張感が続くこともない。
自由を感じる。
まるで牢屋から出られたような感覚。
ただ、中国の田舎で過ごした7日間より香港で過ごした3時間のほうが、何倍も金が出ていきました。
香港の物価、超高い。
日本に帰ってきて、日暮里。
わざわざ中国人の経営するラーメン屋で餃子を食う。
「ああ、これ、日本食だ・・・」と変な感想。
さて、夏のイベントで製品をお見せできるでしょうか。
ちっちゃなことにキリキリ悩んで「約束絶対・規則はいっぱい」の日本人のあたしは、ある意味途方に暮れるのであります。
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