最近昭和の味として取り上げられる喫茶店のナポリタン。
店先の変色したサンプルが懐かしいあれだ。
昭和の味とは良い得て妙、はっきり言うとケチャップ味のうどん。
昔は本格的なパスタを出す店は殆ど無かったら仕方がないが地方に行くと特に顕著。
以前に書いたように粉もんは地域性が高くスパゲティーもその地の製麺所が出していた。
袋入りの半生麺で粉末スープが付いている。
焼きそばを作る要領で簡単に出来上がるが甘めで不味くはない。
地方の人はこれが、このケチャップ味がスパゲティーそのものだと思ったのである。
だから都会で初めてアリオリを食べた時は暫く呆然とするのである。
「こ、こ、これがスパゲッティ、いやパスタという食べ物か。食べ慣れたあのうどんは一体なんだんだ??」
調理もバラエティーに富むパスタを好む人は増えその反面うどんスパゲッティは希少になったのである。
学生時代はコンパの後に立ち寄った喫茶店で
「イタリアンとナポリタンはどう違うんだ」
と話したのが懐かしい…