ひねくれ亭日常

散歩と徘徊が日常の独り言

売れなきゃ厳しい作家生活

2020-11-03 11:24:58 | 本を出す

不景気だ出版不況だと言われ続けて30年。

それにもかかわらず未だに大量の本が出版されている。

その数一日あたり200冊以上!!

これがどんな数字かというと殆どの本は書店に配本すらされないという事だ。

今は書店数が激減しているから余計に売る場所が無い。

ネット書店はまあ無限と言っていいほどの品ぞろい。だから完全に埋もれる訳で余程話題にならないとかすりもしない。

作家デビューを果たしてもそれはスタート地点に立っただけに過ぎずプロとしてやっていける人は数少ないのが実情だ。

止めておけ!プロを目指すのは!

「或る作家の例」

作品が大きな賞を受けて連載が数本決まりそれが好評価。

単行本になって売れ、二年後に文庫化されてまた売れてドラマ化、映画化。

そんな事は絶対に絶対に絶対に無いから!

「或る作家の例 その2」

中堅どころの出版社から見た事も聞いた事も無い賞を貰えた。

それが単行本になって帯には仰々しく〇〇賞受賞の金文字が躍る。

書店には端っこに一応平積みとなるが二週間後に行くと棚差しになっている。

幾ら待っても重版は掛らず初版1万部は大量に売れ残る。

〇〇賞受賞作家待望の二作目と銘打って出した単行本は初版5千部でそれも芳しくない。

売れない本は文庫化もされず次回作は文庫書下ろしでと編集に言われる。

半年掛けて書き上げた文庫書下ろしも初版5千部、980円なので印税は49万円だ。

それでも知り合いの作家は印税率8パーセントだから10パーセントの自分はマシだと納得する。

文庫書下ろしが数冊続くが年収は150万円に届かない。

廃業して転職するか妻の収入で何とかするか選択に迫られる40歳。

もう一度言う。

止めておけ、プロを目指すのは!!