門前の小僧

能狂言・茶道・俳句・武士道・日本庭園・禅・仏教などのブログ

11/23「能の秘密を解き明かす」自由が丘産経学園

2016-11-20 19:11:57 | カルチャー講座
11/23(水・祝)、自由が丘産経学園にて、能の鑑賞講座があります。



◆「能の秘密を解き明かす」

~能を支えるワキ・子方・狂言・囃子の魅力~

第二回 ツレ・トモ

https://www.sankeigakuen.co.jp/contents/course_detail.asp?SC=16&CCD=1060103

10:30~12:00

講師 水野聡(能文社)



今期は能を支える各役にフォーカスを当ててご紹介。

第二回目は、シテ以外のシテ方役者が演じる〔ツレ・トモ〕などと

呼ばれる助演者の演技について学んでいきます。



ツレは「連」と書き、基本的にシテに寄り添って物語進行を

彩り、うながす役どころ。

トモは「供」と書き、家来や従者役です。



舞台に登場するワキとアイ(間狂言)以外のその他の役は、

すべてシテ方の役者が担当し、シテの演技を引き立て、

からんで、能の物語世界に奥行きと広がりをもたせる大事なものなのです。

決して、テレビのエキストラのような「その他大勢」ではなく、

曲によってはツレの力量によって、舞台の出来が左右されてしまうもの。



シテとほとんど同じいでたちで登場する〈松風〉〈熊野〉は、

単なる助演ではなく、場面の大事な転換、山をつくる難しい役。

また、もはやツレではなく、ほとんどシテと同位の「両シテ」ものでは、

演技の力量が同等でなくては成立しえない演目もあります。

〈二人静〉〈小袖曽我〉などが、そんな曲。



また、一人ではなく複数、時に数人から十人近くのツレが大勢

登場してシテと一緒に舞台狭しと大活躍する能もあるのです。

〈安宅〉〈紅葉狩(鬼揃え)〉〈船弁慶〉などが、そんな曲。



ツレが活躍する能は、ドラマティックでダイナミック。

はじめて能を見る方でも、十分その面白さを感じることのできる

とても「楽しい」能の演目なのです。



当講座では、そんな演目のご案内と、見所・鑑賞ポイントを

映像も使いながら、やさしく、くわしくご紹介したいと思います。