1月8日第六回子どもの健康相談会に行って来ました。医師10名と臨床心理士、栄養士、などの方が集まり、相談に乗りました。40家族が、相談に来られましたが、今の段階では避難できる人が少なく、線量が高いのにどう対処したらよいかとの相談が多く、内部被曝を減らすことと、年に何日かは非汚染地へ行くことを勧めるしかありませんでした。
まとめの段階で、避難や疎開と言う言葉ではなく、チェルノブイリで使っている「保養」という言葉で年1カ月以上汚染地を離れることを勧めることになりました。しかし、行政が対応してくれないなら、家族のグループで1軒屋を借りて3家族くらいで行くとか、いろいろな話が出ましたが、学校に行っている子ども特に中高生のいる家族の保養が問題になりました。ベラルーシのように国や自治体が援助して学校サナトリウムを作り、(先駆けは私たちのチェルノブイリ子ども基金とドイツのNGOと自治体で作った「希望21」ですが、今は9か所あります)学校もしくはクラス単位で保養に出るのと違い、転校とか仲間から離れるとか問題が残り、なかなか難しい問題です。北海道から沖縄の石垣島まで、受け入れを表明してくれていますが、実際にどうするかは難しい所です。
とにかく今は、避難から保養に替わりつつあります。避難がベストですが、できない社会経済的事情があり、岩手や宮城の家が無くなってしまった被災者と比べて、家が残っているために踏ん切りがつかない家族も多いようです。汚染度は、髙い所で福島市内でも、強制避難地区に該当するのに、政府や県、市は動きません。
相談を受ける私たちも、そんな現状に困惑してしまいます。せめて学校サナトリウムが作れるとよいのですが。測定所と違い大変なお金がかかり、しかも教育をするとなれば、自治体の教育委員会の協力も必要です。目標はできましたが、実現は難しく、取り敢えず小学校低学年以下のこどもの保養を考えることになりそうです。家族単位での受け入れは可能です。
とりあえず福島での相談会と反省会の報告をしておきます。詳しくは「子どもを放射能から守る全国ネット」が福島を中心に動いています。
講演会の追加は2月5日渋川の中央公民館で14時から行います。