黒部信一のブログ

病気の話、ワクチンの話、病気の予防の話など。ワクチンに批判的な立場です。現代医療にも批判的で、他の医師と違った見解です。

中東と日本の針路

2024-04-30 10:34:18 | 政治

 

 ここに本を紹介します。私の思っていたことを言ってくれたのです。もちろんこれは一つの視点ということで、真実がどこにあるかは判りません。しかし見落とさないようにすることも大切です。

 

 

 

             中東と日本の針路

                 「安保法制」がもたらすもの

             ―私たちは大切なものを失おうとしているのではないか?―

     「安保法案に反対する124名の中東研究者のアピール」、論考とメッセージ・・・から

☆ この書は2016年に書かれているが、現在でもここに書かれている状況が続いているし、ここにはベンジャミン・バーバー「ジハード対マックワールド――市民社会の夢は終わったのか――」という著作が、9.11事件を予言していたことを紹介している。

☆ この書では、「戦略家が起案し、軍産複合体・グローバル金融マフィアが応援し、巨大情報メディアが地ならしし、動員された専門家集団が部署を固め、軍情報部や特殊部隊・覆面の諜報機関とその工作員が暗躍するディープでダークな政治が、市民生活の日常性そのものにどす黒い攻撃を仕掛ける、という国家の異常な反倫理的構造体化が現象するようになったのだ(第2章板垣雄三)」と、その6年後の2022年7月8日に起こった安倍晋三元首相暗殺事件を見事に予測している。

☆板垣氏は続けて「そこで編み出される『愛と平和と安全』の公式ストーリーに疑問をはさむ人間は、『テロリスト』『陰謀論者』として排除・抹殺される。」という

さらにその後、「筆者(板垣氏)は、スース著「ユダヤ人の友への手紙」の解説の中でこう記録した」と書く。

 「イスラエルの政治学者ヨシャファト・ハルカビーは、1988年の年末にエルサレムで筆者に対して次のように語った。「1930年代ドイツや日本が世界の孤児となって侵略に突き進んだとき、これを心配しながら見ていた世界の目が、いまは自分たちの国「イスラエル」に向けられている。・・・政治家は、こうなったらどうするよりほかないかは分かっているはずだ。手順を踏んで国民の考え方や気分を変えながら事態を導くのが政治家の手腕だ。しかし、問題は政治指導者の度量や見識ではない。もっとも深刻な根源的問題は、イスラエルの知的風土がユダヤ人としての創造性を失いつつあることだ。新しい状況にたいして、新しい説明と、新しい方向づけとを与えていく思想の力がインテリに枯渇してきている。それが自分たちの国の悲劇だ」と。」

 「イスラエルの軍情報部を率いた経歴でも知られるハルカビーの言葉を、現時点(2016年)で思い返すと、日本もイスラエルも世界もすっかり変わったことに深い感懐を覚える。パレスティナ人のインティファーダ発火時の故ハルカビーの施策の真摯さを生かすには、構想力の抜本的な革新が必要になったようだ。」

 全くその通りだと思います。この時にファタハの蜂起とイスラエルのジェノサイドを予測していたのです。そう言う状況にあり、それが起こってもおかしくないと言うわけです。

 しかもイスラエル程ではなくとも、日本もイスラエルと同じように知的風土が変化していると思うことが多い。そこが問題なのです。小沢一郎に「私が野党のリーダーだったら、内閣打倒としたところですが」と言わしめた現状です。私もそう思うのですが、若い世代は違う反応をしています。

☆ 安倍元首相暗殺事件は、ケネディ元大統領暗殺事件と同じく闇に葬られていくでしょう。

 安倍元首相は山上被告に殺されたのではなく、致命傷は別の銃弾だと言うのです。

 これは私だけでなく、参政党の人たちも自民党の参議院議員青山繫晴さんも、元外務省にいた孫崎亨さんもそう言っています。

 なぜこんなことを書くかというと、私は安倍政治には反対ですが、安倍元首相はケネディと同じように暗殺されたからです。オズワルドの役は、山上被告です。下手をすると彼は裁判外で殺されるおそれがあると思います。自殺とされるかも知れません。

 アメリカとそれに追従する日本は、テロ反対と言い、テロ国家として指名したイラクを証拠もないのに国家を破壊したのです。しかし、裏ではテロの手法でアメリカ社会も世界も日本も動かしているのです。

☆ それはその後突如として裏金事件が起き、集中的に安倍派が狙われ、最大派閥であった安倍派は、岸田首相の後ろ盾と思われていたのに、完膚なきまでに解体され、地に落ちたのです。さらに安倍元首相の時に作られた「機能性表示食品」の「紅こうじ」による死亡事件が摘発され、安倍政治の問題が取り上げられました。これらは一連のものと受け止めなくてはならないと思います。

 そして新型コロナウイルスのパンデミックの諸問題も、大阪万博も、台湾有事も、防衛予算拡大も、みな影が薄れています。これらは一連の流れです。

☆板垣氏は言います。

 「戦後体制脱却」の「積極的平和主義」の実体は、米国の日本ハンドラーズの指示(たとえば略)に沿うものだと見られている。ここで、ことさら「存立危機事態」という「中東化」的概念が持ち出されると、米国のイスラエル・ロビー/ネオコンの影響が歴然としてくる。同類の米国・イスラエルに比べ、はるかに年季が入った人種主義・軍国主義の歴史をもつ日本という「植民国家」(エミシ・エゾ抑圧と同化)のもと、それに耐えまた抵抗しつつ形づくられてきた日本社会の伝統に根ざす思考を放擲(ほうてき)する点で、また、瞞着(まんちゃく)綱渡り(アベノミクス・オリンピック効果・沖縄分断・TPP・原発再稼働など)政策破綻(はたん)の危うさのもと、硬軟取り混ぜる風見鶏(かざみどり)的ポピュリズムにより「敗戦(=破局)後七〇年」の否定を探求する点で、なんともぶざまな自信喪失の正体が暴露されている。」

☆以上に、日本をあやつる米国の勢力とそれに同期する日本の人々の動きを巧みに描写している。とすれば、安倍元首相はその人たちにとって都合の悪い存在であったのだろう。安倍元首相暗殺後に続く一連の流れの中で、一時は勢力を張っていた森喜朗元首相や小池都知事たちはあっけなく崩されている。

 そして残念ながらロシア、ウクライナ、イスラエル、日本と、さらにはアメリカ、ドイツ、フランス、スウェーデンなどの西欧世界全体がすっかり変わっていることが指摘されている。

 それに対して過去に第三世界と言われ、近年はグローバル・サウスと言い換えられている国々の動きは注目に値しよう。

 明らかにハマスの政治部門は、これらの世界の動きを読んでいたのではないかとも思われる。アメリカは対ロシア包囲網を作ろうとし、ウクライナがその代理者に成り下がった。

 それをハマスが蜂起することでアメリカの代理者たるイスラエルを攻撃した。アメリカは代理戦争をガザではしづらくなってきた。既にイスラエルは歯止めがなくなり、攻撃を続けている。

 またアメリカ国内ではトランプの復活すら予測され、「もしトラ」などとさえ言われている。今までウクライナ戦争は構造が読めたが、ガザ戦争は読めなかった。なぜハマスがこの時期を選んで決起したかである。何かの政治的な戦略があるのではないかと思ったが、それにたどり着けなかった。しかし、この書を読むことで理解ができた。

 この書は以前に買ったがつん読していたので、最近読んだら非常に驚かされた。もう一つは、私の姉夫婦はアルジェリア・チュニスという中東の文化人類学研究者であったが、とっくにリタイアしていたはずなのに、後ろの方に載っていたことである。

 

☆最後に、日本の対米従属外交は、日本側の外務省の人たちだけでなく、板垣氏のいう日本ハンドラーズが存在しているためなのだと思う。(アーミテージとナイの指摘によるが)

 いまだにケネディ元大統領暗殺事件や、9.11事件の真相がアメリカ国内でもとりざたされているくらいである。私たちの知らない勢力によって世界政治が動かされているのであろう。

 それに対抗する政治勢力として、新市民革命が起きることが世界的にも期待されているのではないだろうか。世界のあちこちで起きている動きが、未だに散発的であるが、ひとつになることが期待されている。特にガザのジェノサイドに真っ先に国際的に声をあげた南アフリカの動きに注目したい。

 

 



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1 コメント

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Unknown (川村)
2024-05-06 21:28:56
黒部先生

こちらより失礼いたします。
先程Facebookにメッセージをおくらせていただきました。
ご確認いただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

川村
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