廃校利用 山里の美術館「共星の里」

福岡県朝倉市黒川の「共星の里」のイベント情報や楽しい体験記を掲載。
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八尋晋 『思いの生まれる場所』

2014-11-01 15:39:40 | 3.05~24年の企画展告知&展示









 『思 い の 生 ま れ る 場 所』

 
思いとはどこからやってくるのか?自分を育てた環境なのか?家族の歴史なのか?

食べ物なのか?すべてなのでしょうが、私自身がなぜこの場所に存在し、生を受け、生きていられるのか?必然なのか?偶然なのか?

自分という存在が成立しているのは全ての相互作用なのでしょうが、その相互作用はどこまでが眼に見える力でどこまでが眼に見えない力が及んでいるのか?

私たちはそれを知るにも周りが教えてくれるわけではありませんし、自分を見つめるしかないのです。

その自分というものが、まっさらでむき身の様な無垢な自分ではなく、色々な過去や伝統や価値観をまとった状態で向き合うのです。

まさに鳳凰をまとった人の様に。

日本では全てにおいて対立する力がバランスを取りながら生を営むといった思想を象徴的な事物に置き換えて認識してきました。

日本文化の象徴的な形態の一つとして鳳凰と龍があります。

鳳凰と龍の関係性は、太陽と大地を象徴し、火と水、太陽と月、

天空から俯瞰して物事を見通す力である政治力と大地を潤す力は五穀豊穣をもたらす力というように

それぞれの形に対して色々な共通する概念をあてはめている。

鳳凰と龍の概念の様に両方の力が存在するからこそ

エネルギーの循環が生まれ、安定した世界が生まれるのでしょう。

人の異種混合した者が自己の内面を覗き込もうとする姿は実はその先にある外界の異次元の世界を見ている。

宇宙を超越する日月眼と第三の眼である真理眼をもってして。

人型の空洞部分に描かれている雲は八雲といい出雲大社社殿の天井に描かれているものです。そして「尋」という文字もあります。

尋という感じは左と右という漢字が合わさって生まれたもので、左のエの部分は密教の道具でもあるのですが神様を呼び出すための鈴の形で、

右の口は祝詞が入っている箱であり、左手に鈴を持ち鳴らし、右手に祝詞の箱をもち、神に唱える。という意味だそうだ。

神に尋ねるということがこの漢字に込められた意味なのです。

日本人が自己を見つめるには八百万の神に対しての「尋」という畏敬の念が必要なのではないだろうか。

内面を見つめるという行為はもう一つの世界に波動を合わせるという事の様に思う。

そして鳳凰の羽根は炎となり、炎は不動明王のように魔を焼き尽くす力を持つ。

人はそれぞれの思いのルーツがある。それは誰もが大切にしなければならない。

                                                                      八尋晋

八尋晋『つる かめ めしべ』 アーティスト トーク開催のお知らせ

2014-11-01 00:40:08 | 3.05~24年の企画展告知&展示


「つる かめ めしべ」 展について 2014年10月11日~12月7日

すべての存在には意味、理由があります。すなわち情報があるのです。
しかし、その殆どの意味や理由を知らないうちに時は過ぎ去り、それを知る機会も命の限りと共に失ってしまいます。
過去から教訓という情報を得ない人は同じ間違いを繰り返して、また次の世代、その次の世代へと物理的な意味でのDNA情報という命を繋いでいくだけであり、その一方では人の思いや願い、警告、念という情報は殆どが次の世代に受け継がれることなく、無限のループとなってそこに留まり、漂っています。
どうすれば先人たちの智恵の情報の痕跡を洗い出し、私たちの血や肉とし、彼らの価値観を共有できるのか。そしてそれを次世代に情報伝達の橋渡しする事ができるのか。
僕がそうであるように、当然の様に昔の人も、伝えるべき思いや大切な教訓を作りだした物や築き上げてきた社会に刻んでいったにちがいないのです。ですが、本当に大切なものは簡単に見えない情報なのです。
僕の物つくりのテーマの最も根幹になっている部分はコミュニケーション論で
人は自分が発信した思いや大切な情報がどのように交換、共有し、伝波してゆくのだろうといった疑問と興味が発端でした。
20世紀後半は合理主義的な考え方が隆盛をほこる時代で目に見えないものを無視してゆくような時代の流れでした。
私自身は逆に見えない部分の今までに軽んじられてきた情報にこそ真理があるのではないかと重要性を感じ、その見えないものの情報伝達の構造を知りたいと強く思うようになりました。
かといって、見えないものが、すぐに感じるようになるわけではなく、その領域にアクセスする方法を考える日々でした。
言葉や行動、五感で認識出来るものを外的なコミュニケーションとするとテレパシーや眼に見えない力の作用は第六感による内的なコミュニケーションとなります。
内なるものと外なるものは表裏一体であり、外的な物を見て形式的に理解するのではなく、先人達が作りだしたものを自らの体に摺りこむように感じる事で未知なる内の領域にアクセスできる扉が開かれるのではないだろうか。
近年の私の制作の傾向として過去から日本や世界で使われてきた形や文様といったものに
込められた意味や概念を自分の作品に意識的に組み込んでゆく試みをしています。
実践することで新たにアンテナが過去からのメッセージをキャッチしないかと。
例えば陰陽の関係性です。この対比というのは日と月の概念あらわしていて、それはイコールでバランスを表す。そのバランスが意味することはこの宇宙であり、あらゆる生命が営み、均衡を保つ世界である。宇宙的な生命力の循環を表します。
例えば鳥は神からの言葉を伝える役割があり、情報をもたらし、智を表します。
鳥が世界中を回り、空から幅広い視野で見渡すように、社会を見渡し、未来を見通す力を表します。
日本で昔から使われてきた形、文様これらには過去の日本人が伝えようとした概念や智恵があるのです。意図的に日本的な形、象徴的な霊獣、紋様を配し、彼らの情報伝達の構造を共有したいからなのです。
形かれるのではないだろうか。
近年の私の制作の傾向として過去から日本や世界で使われてきた形や文様といったものに
込められた意味や概念を自分の作品に意識的に組み込んでゆく試みをしています。
実践することで新たにアンテナが過去からのメッセージをキャッチしないかと。
例えば陰陽の関係性です。この対比というのは日と月の概念あらわしていて、それはイコールでバランスを表す。そのバランスが意味することはこの宇宙であり、あらゆる生命が営み、均衡を保つ世界である。宇宙的な生命力の循環を表します。
例えば鳥は神からの言葉を伝える役割があり、情報をもたらし、智を表します。
鳥が世界中を回り、空から幅広い視野で見渡すように、社会を見渡し、未来を見通す力を表します。
日本で昔から使われてきた形、文様これらには過去の日本人が伝えようとした概念や智恵があるのです。意図的に日本的な形、象徴的な霊獣、紋様を配し、彼らの情報伝達の構造を共有したいからなのです。
形式というものは大切なのですが、本当の重要な情報は形式の奥に見えないように存在しているものなのでしょう。
彼らは何を伝えたかったのか?警告なのか?そしてそれらを現代人はどう読み解き、自らの遺産としてゆくのか?

                                      八尋 晋

八尋晋さんのアーティスト・トークを11月22日(土)13時から開催予定です。

フランクに開催したいと考えておりますので

ご希望の方は

共星の里まで(0946-29-0590)まで

ご連絡下さい。

詳細はまたご連絡致します。