読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

しあわせの書 泡坂妻夫 新潮文庫

2005-11-03 20:59:27 | 読んだ
なんだか久しぶりのカテゴリー「読んだ」である。

副題が「迷探偵ヨギガンジーの心霊術」となっている。解説を見ると「サイキック・ディテクティブ(超能力探偵)ヨギ・ガンジー・シリーズの最初の長篇となっている。
不覚にもシリーズということを知らず買ってしまった。

不覚にも、ということは、実は私は、途中から始めるのではなく最初から始めたい、というタイプで・・・野球中継であれ、ドラマであれ、読書であれ、途中から、というのはできるだけ避けたい、と思っているのであります。
なので、こういうシリーズモノはやっぱり一から見たい。

もっとも、途中でやめることには、あまり抵抗がないので、なにも「はじめ」にそれほどこだわらなくてもナア、と自分でも思うのであります。

ということで、どうもレギュラーの登場人物がいる。
主人公のヨギ・ガンジーと不動丸、美保子、という3人組である。
小説であるから、一応、共感を持つことができるが、もし現実にこんな3人組がいたならば、絶対に「ひく」と思う。

さて、この3人が某宗教団体の次期教祖選びに巻き込まれる。
というのがこのお話の柱である。
「しあわせの書」というのはその宗教団体の「教義」というか、「説法」とも「談義」ともつかない話(教祖 桂葉華聖)や教祖の生涯が書いてある本をいう。

お話の中でも、どんでん返し、のようなものがあるのだが、なんと言ってもこの本の「サプライズ」はこの本自身にあるわけで・・・・

本の扉を開けると
<読者の幸せのために
  未読の人に「しあわせの書」の
  秘密を明かさないでください>

とあるので、内緒ですが。
私その秘密を確認したとき「まさかぁー」と思いました。
「よくやったなあ」と感心しました。

興味のある方はどうぞお読みください。
コメント
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