昨夜から今朝にかけてWOWOWで仁義なき戦いの5部作をオールナイトで放映した。
さすがにオールナイトで全編通して観るのはできなかったが、録画をしていて本日全編見ることができた。
「仁義なき戦い」はリアルタイムで見てはいない。しかし、多分これWOWOWだったと思うが見てファンになり、ビデオに録画をして、時々見ていた。
仁義なき戦いの面白いところは、登場人物たちがみな「弱い人間」に描かれているところだ。
ヤクザの物語の実録もの、ということは強い人間と思われるが、そうではないところが、この物語を面白くしている。
強い、ということはどういうことか?といえば、通常の物語に出てくる登場人物たちのように、ハッキリとした足場というか立ち位置を持っていない、つまりいつも彼らはフラフラしているということだ。
登場人物たちなりの「正義」は持っている、しかしその「正義」は通常我々が考えている正義ではない。
しかも、彼らの正義はコロコロ変わる。
この変わるところが「仁義なき」になるのだが・・・
で、この正義が人それぞれで違うこと、コロコロ変わることが、社会のなかで当たり前のことなのだ。
だから、強く真っ当な変わらない「正義」が物語の核となるのである。
ところが、この仁義なき戦いは違う。
主人公の広能の生き方にさえ反発を覚える。
いや、登場人物たち全員に反発を覚えるのである。
反発しすぎて、広能の親分山村に至っては笑ってしまうくらいキライになってしまうのだ。
ところで、このシリーズは5作である。
第1作は、主人公の広能がヤクザになり、その中で生きていくうち、内輪揉めが起きていく、という物語である。仁義なき戦いの青春時代ともいうべき作品である。
第2作は「広島死闘編」は、いったん本筋から離れた物語になる。しかし、見ようによってはこの第2作が一番面白いかもしれない。千葉真一が演じた狂気に満ちた大友勝利がすごい。
第3作から第5作までは、広島のヤクザ組織の集合離散が描かれている。
昨日の味方は今日の敵。敵の敵は味方。
長期的な戦略などなく、その場その場の気分で生きていく。
そこに、長期的戦略を持っている大規模組織が絡んでくる。
この3作は続けてみないと面白くない。
なぜなら、登場人物たちのコロコロ変わる立場がよく理解できなくなるからである。
というか、その立場をよく理解していると、さらに深みのある味方ができるからである。
人間社会を鋭く描く!
というのは、こういう物語の惹句の常套句である。
であるが、この物語にはぴったりのものだ。
ヒトというのはこういう考え方をして、こういう行動をするのだ。
その根源にしめているのは「正義」は最も少なく、ただひたすら「自分」があるだけなのだ。
ということがよくわかる。
だから、時々見たくなる物語である。
そして、反省というか、しかたないなあ、と思いたいときに見ているのである。
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さすがにオールナイトで全編通して観るのはできなかったが、録画をしていて本日全編見ることができた。
「仁義なき戦い」はリアルタイムで見てはいない。しかし、多分これWOWOWだったと思うが見てファンになり、ビデオに録画をして、時々見ていた。
仁義なき戦いの面白いところは、登場人物たちがみな「弱い人間」に描かれているところだ。
ヤクザの物語の実録もの、ということは強い人間と思われるが、そうではないところが、この物語を面白くしている。
強い、ということはどういうことか?といえば、通常の物語に出てくる登場人物たちのように、ハッキリとした足場というか立ち位置を持っていない、つまりいつも彼らはフラフラしているということだ。
登場人物たちなりの「正義」は持っている、しかしその「正義」は通常我々が考えている正義ではない。
しかも、彼らの正義はコロコロ変わる。
この変わるところが「仁義なき」になるのだが・・・
で、この正義が人それぞれで違うこと、コロコロ変わることが、社会のなかで当たり前のことなのだ。
だから、強く真っ当な変わらない「正義」が物語の核となるのである。
ところが、この仁義なき戦いは違う。
主人公の広能の生き方にさえ反発を覚える。
いや、登場人物たち全員に反発を覚えるのである。
反発しすぎて、広能の親分山村に至っては笑ってしまうくらいキライになってしまうのだ。
ところで、このシリーズは5作である。
第1作は、主人公の広能がヤクザになり、その中で生きていくうち、内輪揉めが起きていく、という物語である。仁義なき戦いの青春時代ともいうべき作品である。
第2作は「広島死闘編」は、いったん本筋から離れた物語になる。しかし、見ようによってはこの第2作が一番面白いかもしれない。千葉真一が演じた狂気に満ちた大友勝利がすごい。
第3作から第5作までは、広島のヤクザ組織の集合離散が描かれている。
昨日の味方は今日の敵。敵の敵は味方。
長期的な戦略などなく、その場その場の気分で生きていく。
そこに、長期的戦略を持っている大規模組織が絡んでくる。
この3作は続けてみないと面白くない。
なぜなら、登場人物たちのコロコロ変わる立場がよく理解できなくなるからである。
というか、その立場をよく理解していると、さらに深みのある味方ができるからである。
人間社会を鋭く描く!
というのは、こういう物語の惹句の常套句である。
であるが、この物語にはぴったりのものだ。
ヒトというのはこういう考え方をして、こういう行動をするのだ。
その根源にしめているのは「正義」は最も少なく、ただひたすら「自分」があるだけなのだ。
ということがよくわかる。
だから、時々見たくなる物語である。
そして、反省というか、しかたないなあ、と思いたいときに見ているのである。
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