「林檎の香」もう2月号がでるというのに1月号です。
小説新潮は連載物が面白く、まずそれを読んで、それからチョイと休んで読みきり物、という読み方をしている。
連載物は、おおむね次の順に読んでいる。(お気に入りの順といってもいい)
「仮想儀礼」第34回 篠田節子
新興宗教を興した男のお話。興してつぶされていく、今まさにどん底。
「ソロモンの偽証」第50回 宮部みゆき
中学校で自殺した(とされる)男の子をめぐるお話。
この二つともに「いやな奴」が多く出てくる。しかし、客観的に見ていられるからいやな奴なので、現実には多くの者がそういやな奴になっていない、ということに気づく。
「盤上の人生、盤外の勝負」河口俊彦
将棋指たちの話。このれは常に面白い。小説新潮の隠れた「目玉商品」と思っている。
「警官の血」第8回 佐々木譲
だんだん面白くなっていく。戦後警察の歴史、というカンジだったが、主人公の心の病もひとつのテーマか。
「風は山河より」第57回 宮城谷昌光
戦国末期の奥三河の菅沼氏三代を描く。今まで取り上げられたことのなかった武将たちが描かれている。
「知りすぎた男たち」第7回 藤原正彦
国家の品格の著者が、明治末期からの日本のスパイたちを描く。スパイといっても武士の心を残したさわやかな者である。ちょっと愛国心高揚というものが透けて見えるので<警戒>している。
このほかにも連載ものがあるのだが読んでいないのである。
小説新潮は、実は連載マンガも面白い。
「ムーさん」二階堂正宏
バカバカしいほどに勘違いをする女たちに持てまくるムーさんがうらやましい。
「同じなのはタイトルだけ 日本・世界文学全集」福山庸治
日本や世界の名作文学の題名だけ同じで、それをマンガにしている。ムーさんがソノマンマなのに対して難解でシュールである。
さて今月の読みきりは新年号だけあって、読みやすい、というか丁度いいものであった。
「極悪人」曽野綾子
「優雅な生活」三浦しをん
「真面目な関係」阿刀田高
「歌うべきか騙すべきか」岩井志麻子
「宿敵-露の玉垣-」乙川優三郎
「人にやさしく」垣根涼介
「林檎の香」北村薫
「オーディション」鈴木光司
「黒豆」諸田玲子
を読んだ。
お勧めなのは「宿敵」と「林檎の香」
この世の中、「誤解」と「勘違い」、「真っ直ぐと」と「曲がったもの」の組み合わせだということが、これらの短編を読むと思い知ることができる。
そんな世の中だから、面白い、のである。
追伸
今月の「腹立ち日記」の山下洋輔「怒りのハードボイルド」であって、久々に山下洋輔の文に接した。笑ってしまった。
小説新潮は連載物が面白く、まずそれを読んで、それからチョイと休んで読みきり物、という読み方をしている。
連載物は、おおむね次の順に読んでいる。(お気に入りの順といってもいい)
「仮想儀礼」第34回 篠田節子
新興宗教を興した男のお話。興してつぶされていく、今まさにどん底。
「ソロモンの偽証」第50回 宮部みゆき
中学校で自殺した(とされる)男の子をめぐるお話。
この二つともに「いやな奴」が多く出てくる。しかし、客観的に見ていられるからいやな奴なので、現実には多くの者がそういやな奴になっていない、ということに気づく。
「盤上の人生、盤外の勝負」河口俊彦
将棋指たちの話。このれは常に面白い。小説新潮の隠れた「目玉商品」と思っている。
「警官の血」第8回 佐々木譲
だんだん面白くなっていく。戦後警察の歴史、というカンジだったが、主人公の心の病もひとつのテーマか。
「風は山河より」第57回 宮城谷昌光
戦国末期の奥三河の菅沼氏三代を描く。今まで取り上げられたことのなかった武将たちが描かれている。
「知りすぎた男たち」第7回 藤原正彦
国家の品格の著者が、明治末期からの日本のスパイたちを描く。スパイといっても武士の心を残したさわやかな者である。ちょっと愛国心高揚というものが透けて見えるので<警戒>している。
このほかにも連載ものがあるのだが読んでいないのである。
小説新潮は、実は連載マンガも面白い。
「ムーさん」二階堂正宏
バカバカしいほどに勘違いをする女たちに持てまくるムーさんがうらやましい。
「同じなのはタイトルだけ 日本・世界文学全集」福山庸治
日本や世界の名作文学の題名だけ同じで、それをマンガにしている。ムーさんがソノマンマなのに対して難解でシュールである。
さて今月の読みきりは新年号だけあって、読みやすい、というか丁度いいものであった。
「極悪人」曽野綾子
「優雅な生活」三浦しをん
「真面目な関係」阿刀田高
「歌うべきか騙すべきか」岩井志麻子
「宿敵-露の玉垣-」乙川優三郎
「人にやさしく」垣根涼介
「林檎の香」北村薫
「オーディション」鈴木光司
「黒豆」諸田玲子
を読んだ。
お勧めなのは「宿敵」と「林檎の香」
この世の中、「誤解」と「勘違い」、「真っ直ぐと」と「曲がったもの」の組み合わせだということが、これらの短編を読むと思い知ることができる。
そんな世の中だから、面白い、のである。
追伸
今月の「腹立ち日記」の山下洋輔「怒りのハードボイルド」であって、久々に山下洋輔の文に接した。笑ってしまった。
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