錯乱坊の彷徨える日々

フィールドでの出会いに癒しを求めて…

ルリモンジャノメの交配について・・・

2022年05月24日 | 昆虫・植物
このブログへお越し頂いているいる皆さんへ。
何時もクリックボタンをポチっていただき本当にありがとうございます。
そして・・・
これからも錯乱坊(爺ちゃん)のブログを宜しくお願い致します。

さて、ここからが本題です。


昨年から西表島で発生を繰り返している台湾亜種のルリモンジャノメ(Elymnias hypermnestra hainana)ですが、母蝶からの採卵はなされているものの交配から採卵までのプロセスに関する記事はと言うと・・・・ 
はい、ほとんど見かけませんね。
そこで、今年の3月上旬に野外個体から得た卵を飼育し、それらから得られた個体を交配させて有精卵を得ることができたことで何となくですが交配のコツをつかむことができました。
そして、その方法が確実であるかと言うと、そうとも言いきれませんが何かしらの形で累代にトライされる皆さんのヒントになればと記し置くことにしました。


数日経過した♂の中に羽化した♀を吹き流しに入れ交配を試みるも、♂は積極的に♀にアタックするものの全く交尾を受け入れないまま日数だけが過ぎていく。
これって♂が入った吹き流しに♀の蛹を入れて羽化してきたところで交尾をさせるというウラゴの方法での交尾なのか?と疑ったが、投入したルリモンの♀が余りにも不活発なところに着目した。
そう、ジャノメの類はチョン・チョンとコミカルに動きながら前へと進む。
これを自身ではジャノメスキップと言っているのだが・・・
そのジャノメスキップの行動が羽化後数日が経過したルリモンの♀には見られない。
ところが!
野外で得たルリモンは普通にジャノメスキップをする。
そうなると・・・
ルリモンの♂は成熟が早いものの、♀の方は交尾を受け入れるまでの期間が極端に長いのではないかと予想してみた。
すると羽化から1週間から10日が経過したところでルリモンの♀がジャノメスキップを始めたので、ここに少し遅れて羽化した♂を投入すると午後の遅い時間になって交尾を受け入れた。
また、ここで少し加執すると雌雄を入れたまま成熟するのを待つと無用なアタックで♂は弱り、♀が成熟して交尾の受け入れが可能になった時には使い物にならない。
そこで♀の交尾受け入れが整うまでは雌雄ともに大型の吹き流しで隔離管理が良いと思う。
ちなみに待機と交配に使用した吹き流しは38㎝φでH60㎝の一般的な大型の吹き流しを使用した。
そして交尾の時間は思うほど長くはない。
で、交尾の後は採卵となるのですが・・・
ここ九州本土であってもクバ(ビロウ)やクロツグヤシの入手は難しい。
そこで園芸店で取り扱いがあるアレカヤシがあるが、このアレカヤシは余り好まないようで産卵はするものの本土で入手できるワジュロなどに比べると産みが悪いように感じられた。


そんなこんなで、👆ここに写るものが累代できた幼虫ですが、これを極めることでド完品のルリモンジャノメで箱いっぱいなんてことも決して夢ではない。

それでは皆さん、ごきげんよう!

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 滞りなく進行中 | トップ | ブル・コンテナ ジャンボ角40... »
最新の画像もっと見る

昆虫・植物」カテゴリの最新記事