2014年8月号のJPマガジンには面白い記事がある。Beating The Heat! (暑さを乗り切れ!)と言って、なるべくお金をかけないで、いかにジープに涼しく乗ることが出来るかを考察した特集である。ジープのクーラーを修理(強化)したり、涼しい風を送り出す方法などもあるが、目に付いたのはジープのループを白く塗るという手段であった。
灼熱の太陽の下を運転しながら、屋根でも白く塗ってやろうかぃ!
と、誰もが一度は妄想した経験がないだろうか?
実際にジープマガジンでは1998年の黒いジープチェロキーを使って実験を行った。ループのペイントを剥離し、ルーフ全体を艶のある白(glossy white)に塗装した。その結果、外気の華氏90(摂氏32℃)の環境下での閉切った室内温度の最高が塗装前は華氏147.8(摂氏63℃)であるのに対して、塗装後は華氏120(摂氏49℃)まで下がった事を確認した。湿度に関する記載はないが、シンプルな観測ではあろうが最高華氏28(摂氏14℃)の差がある事が分かった。
注:窓の大きさと角度も室内温度には影響があります。
この実験を機に、他の参照も調べてみると、
ジープラングラーアンリミテッドルビコンの黒いルーフを白く塗装した例もあった。
具体的な室内の気温に対する数値は記載されてはいないが、
それまでクーラーを入れても涼しくなかったラングラーが、ルーフを白く塗る事で、
クーラーの効をコントロール出来る様になった、との事である。
よって、夏の室内の温度とルーフの色は大いに関係がある事が分かる。
では、もっと詳細に突っ込むと、
艶消し白と艶の有る白、どちらが涼しい?
光を反射するシルバー塗装はどうなの?
それに対する参照はこちらです。
Reflectance of Roof Materials
Material |
Solar Reflectance |
Temperature of Roof over Air Temperature (°F) |
Bright white coating (ceramic, elastomeric) on smooth surface |
80% |
15° |
White membrane |
70%-80% |
15°-25° |
White metal |
60%-70% |
25°-36° |
Bright white coating (ceramic, elastomeric) on rough surface |
60% |
36° |
Bright aluminum coating |
55% |
51° |
Premium white shingle |
35% |
60° |
Generic white shingle |
25% |
70° |
Light brown/gray shingle |
20% |
75° |
Dark red tile |
18%-33% |
62°-77° |
Dark shingle |
8%-19% |
76°-87° |
Black shingle or materials |
5% |
90° |
Source: Oak Ridge National Laboratory, Lawrence Berkeley National Laboratory, and the Florida Solar Energy
黒が光の熱の吸収力が一番高いです。シルバーは白の2/3の効果かな、艶の有る明るい白が一番吸収率が低いです。
白いルーフを装着する事は、
暑い地域では大きな意味がある事が分かった。
ロクマルも涼しく乗りたいです。塗ろうかなぁ...勇気いるなぁ。