休日の五月晴れの昼下がり、マンハッタンの横道にEタイプジャガーを見つけた。直ぐ横に小奇麗なオープンエアのレストランが賑わいを見せていた。レストランの外の路上の席でおしゃべりをしながらワインを傾けている人々にとって、今日のランチは舌の食感と嗅覚を楽しむだけではなく、目の前に停まっている赤いビンテージスポーツカーにより視覚まで嬉しくしてくれる。そんなオブジェとなっている。ニューヨークのレンガ造りの小ビルディングは既に100年以上の歴史がある。思うに、このジャガーEタイプが世に出た1960年代のある晴れた五月のマンハッタンの街角は、今日と同じ光景が展開していたのではないだろうか?そう思うと、まさにこの1台のEタイプはレーシングカーの血筋を背負ったスポーツカーだけではなく、タイムマシーンなのである。Eタイプの停まっている半径30メートルは、当時と同じ1960年代のある五月晴れの昼下がりであった。
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