海を隔てて

2021-11-07 08:44:16 | 透明水彩画

 数年前に上五島の頭が島天主堂に寄贈した私の絵の紹介文を人づてに聞いて、大阪の恩師から連絡がありました。いつかコロナが終わったら この天主堂を訪ねてみたいと・・・。

 また今年の11月3日に開催された外海文化市のために用意した大平作業場跡のはがきを、埼玉の絵の仲間に送りました。絵の説明を読んで 少し気になられたようで 電話がありました。はがきの表に書いた小さなド・ロ神父のことを知らないと言われたので「いつか外海に来てください。」と伝えましたが、絵の説明一つでもこうやって人の心は動かされていくのだと思うこの頃です。

 私も絵はがきを、いつか売ることができるようにうまくなりたいと思っていましたが、今回は外海のお世話役の方に後押しされて頑張った成果が出て少し驚いています。今回 市販の絵はがきのように、説明も書いて良かったです。

 フランス語の先生が「ド・ロ様はアフガニスタンの中村哲医師とおなじように人々のために貢献しています。」と言っていましたが、私も同感です。ド・ロ様はフランス人で「ド・ロ様そうめん」「ド・ロ様パスタ」などでも知られていますが、県外の知名度はほとんどありません。長崎県内の方も知らない方がたくさんいます。

 ド・ロ神父は1868年に来日して一度もフランスに帰国せず、1914年に長崎の南山手で病床についた後亡くなりました。39歳で外海に赴任してから、外海の人々に生きる力を与え自立することを教えた神父です。この葉書の大平作業場の近くを開墾した畑で 小麦、芋、綿などの栽培のほか、茶を植え、それまで外海になかったイチゴやトマトも栽培 フランスから取り寄せたジャガイモの良い種も栽培の指導をしていました。このように農業、建築、医療など多岐にわたり影響を与えました。

外海や、長崎県内の珍しい場所を、たくさん絵を描いてみようと思います。

このはがきはアトリエやイベントで販売していこうと思います。

 

 

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キクラデス諸島の石像

2021-11-03 18:13:51 | フランス額装

 エーゲ海のキクラデス諸島(紀元前3000年~2000年)の石像のはがき。この時代の極度に様式化された彫刻。もう何十年と持ち続けていた一枚のはがき。古くなっても捨てることができず、やっときちんと額装しました。額装のテクニックもシンプルです。少し探ってみると、ピカソやブランクーシといった芸術家もこれらに影響されたのではないかと思われます。

 ミロのビーナスやサモトラケノニケはキクラデス島のパロス島で切り出された大理石を削って制作されたそうです。紀元前323年頃~紀元前30年のヘレニズム時代の大理石石像は神秘的で美しい肉体像なので 美術系のデッサンの勉強にも日々活用されています。

 この額装のテクニックは いかにしてシンプルで美しいデザインにしようかと工夫されてできたそうです。イデドカードルというフランスの額装の雑誌の表紙をこのテクニックの額装が飾りました。

 

 

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