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素敵な景色に遇えるかも・・・

名も知らぬ遠き島よりロマンの旅

2014-11-29 | 小さな旅の思い出
遠く霞んで見えるのは 映画「潮騒」の舞台となった神島~伊良湖岬にて~




先日、愛知県にある渥美半島に出掛けました。

10年近くの間、あるボランティア活動をご一緒させて頂いたお仲間との会でした。

お仲間と言っても、私が一番年下で

年長の方は母と変わらない年齢です。

たまたま出会った方々ですが、とても気が合い

集まるごとに笑い皺が増えてしまう様な気がしています。

そんな方たちと

「新鮮で美味しいお魚を食べに行きたいね~!」 

との誰かの声に皆賛同!

早速、小型バスをチャーターしました。

家事を片付け、ゆっくり目に出掛けました。

途中寄った道の駅では、渥美半島名産のメロンを購入!

シーズンも終わり近く、数はあまりありませんでしたが

産地ならではの大きなマスクメロンが驚くほどお値打ちだったんです。

「お昼は大型バスが行かない地元の人が通うお店」を探していただきました。

  

その日港に上がった魚(12種)のお造りから始まり

大きな煮魚や焼き立ての大ハマグリ等々・・・

もう海無し県人は大喜びでした。

食事の後は、渥美半島の先端の伊良湖岬にある恋路ヶ浜に立ち寄りました。



ここ伊良湖岬は島崎藤村作詞、大中寅二作曲の「椰子の実」という唱歌でも知られています。
 
名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の実一つ
 故郷(ふるさと)の岸を離れて 汝(なれ)はそも波に幾月・・・♪

明治34年、8月に刊行された詩集「落梅集」に収録されています。

この詩は1898年(明治31年)の夏、1ヶ月半ほど伊良湖岬に滞在した柳田國男が

浜に流れ着いた椰子の実の話を藤村に語り、

それを題材に藤村が詩にしたものなのだそうです。

藤村先生は私たちが住む市出身の文豪、なんだかとても身近な話に思えてきます。






昭和54年、北マリアナ諸島より放流した椰子の実が漂着したのだそうです。

そしてそれが事実なのか調べるために、昭和63年から

沖縄県石垣島から椰子の実の投流実験が始まりました。

毎年毎年繰り返されれ、14年目の2001年8月

初めて渥美半島の浜辺に石垣島の椰子の実が漂着したのだそうです。

それ以来椰子の実放流は毎年行われているそうです。

今ほど通信技術のない時代、南国から流れ着いた椰子の実は

ロマンそのものだったに違いありません。




恋路ヶ浜で思いきりロマンに浸った後は

再び、道の駅やらお魚広場に寄り

家に帰るころには持ちきれないほどの野菜やお魚でいっぱいになっていました。

あ~愉快なロマンの旅・・・いえグルメの旅でございました。