■今日になりますが、ブラッド・ピット主演の映画
フューリー(FURY)
を見てきました。
本物のティーガーI戦車が撮影に使われた事への関心やアニメ「ガールズ&パンツァー」などのカドカワの萌えミリタリーアニメとのコラボ(詳細はこちら)もあって先月に前売り券を購入。
ようやく見に行くことが出来たのですが、実は映画公開直後にTwitterでちらほらフューリーの話が出た時に一度は行くのをためらいました。
というのも
「フューリーは映画『プライベート・ライアン』っぽい」
という評価が気になったのです。
1998年公開のスティーヴン・スピルバーグ監督の戦争映画「プライベート・ライアン」は終始戦争の陰鬱で悲惨な姿を映し出し、冒頭のノルマンディー上陸作戦、オマハ・ビーチの戦いはその凄惨さが今でもトラウマなのです。
そんな作品に似ていると聞いて尻込みしたものの、せっかく買った前売り券を安値で売り飛ばすのも気が引け、結局見に行くことにしました。
その結果、精神的にひたすら疲れる事に。フューリーを一言でいえば
「血と硝煙と油のにおいに満ちた映画」
になると自分では感じました。
ドイツ軍との戦闘で副操縦士が戦死したブラッド・ピット演じるコリアー軍曹のM4戦車にローガン・ラーマン演じる新兵ノーマンが送り込まれ、前線行きを志望していなかったノーマンが第二次世界大戦のヨーロッパ戦線での凄惨な現実を突き付けられ、徐々に変貌を遂げていく姿は成長というにはあまりにも悲しく、また劇中で敵も味方巻き添えを食らうドイツ国民も容赦なく死んで行く姿(中にはかなりエグい状況の人もいました)は精神的なダメージが半端なかったです。
話題となったティーガー戦車とM4A3E8(通称イージーエイト)であるFURY号の戦闘も格好良さのカケラもなく(随伴していた味方のシャーマン戦車も敵のティーガーも大変な事になりました)、胸が締め付けられる思いでした。
映画が終わったあとに清々しさはなく、全編を通して戦争の悲惨さを突きつけられた辛さが心を占めていました。
フューリーに関してツッコミどころを挙げるとすれば
●女性連れは女性の方にはオススメ出来ない
●前売り券に書かれた「圧倒的な感動!」の謳い文句は絶対にあり得ない
●劇中で表現は控え目なもののグロシーンや精神的ダメージが大きいシーンが多く気力が充実してないと鑑賞は無理
な映画でありました。
それと前記のガールズ&パンツァーや艦これ、ストライクウィッチーズとのコラボなんですが
萌えミリタリーアニメの客層を考えるにやらない方が良かったのでは?
という思いを見終わったあと感じました。
血と硝煙と油にまみれたフューリーとあくまでスポーツとしての戦車道が描かれたガールズ&パンツァーではあまりに毛色が違い過ぎました。
フューリー、個人的には人様にオススメをしようという考えはないです。鑑賞には結構な覚悟が要ることを明記しておきます。
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