法則とは、それ以上分解して説明できないエッセンスだと言われている。そのため、クーロンの法則を理解するには、どうしても力学についての知識が必要になる。
点電荷間の「力」に関して、二つの電荷の積に比例し、距離の二乗に4パイと定数を掛けたものに反比例するというのが、この法則の大まかな説明だが、
誰が実験しても、そうなるというのだから仕方が無い。
4パイR二乗のパイは、3.141592というπのことで、円周率である。円周率とは、くるっと円を書いたときの線分の長さと、直径との割合である。
直径0.1mの円周は、0.314mである。
こういうのは、小学校の時に習ったのであろうか?
日常生活である仕事の場で、足し算や割り算はよく使うが、こういう係数のようなたぐいは、ほぼ使わないので、理数系科目となると、
かなり昔、それも、10年20年ではなく、40年も50年もさかのぼらないといけないため、ごくわずかな教科書の記述ですら、
かなりの時間が費やされることとなる。
しかし、このことは逆に、自分の歴史を探ることにもなり、自己確認のためには、数理科目を学び直すのもよいのだろう。
ただ、中学でも、高校でも、実験はあったが、ほとんどは割愛されていて、体験的な理解をしている事柄は少ない。
幾何学的世界を代数的なものに変えようとしたのが、デカルトだと言われているが、それにより、感覚的あるいは直観的幾何の世界にあった知が、
抽象化により失われた部分はあるのだろう。
そのようなことを誰かが述べておられたことをふと思い出した。