自治会の本質論は、さておくとして、今年度になってマンションの自治会の班長の役がまわってきました。
一般には、町内会や自治会という組織は、昔からあるので、既視感があり、いうなれば、有って当然というか、
普通に存在するものとして認識されています。
また、今まで、あちらこちらに住所を置き暮らしてきましたが、町会費ないし自治会費を徴収されたことがあっても
盆祭りの折りに抽選で台所用品のようなものをもらった記憶があるぐらいで、町内会規約とか自治会会則のようなものが
あるとは知りませんでした。
フィールドワークと言うほどのこともないのですが、実際に活動してみることは、関与しながらの観察であるにせよ、
また、そういったバイアスはかかっているにしても、体験的に、それが何なのかが分かろうかというものです。
自治会長という役どころは、その会に所属している会員の統率というところに有り、どちらかというと、
人と会ったり話したりするのが好きな人が、向いているようにも思われます。
たとえば、カントやショーペンハウエルが、有能な自治会長になれるようなイメージをお持ちでしょうか。
そういう意味では、とうてい不適だと思われる自治会長をなぜやっているのかと問われそうですが、
基本的には、なり手がいなくて、抽選の結果決まったわけです。
私は、役に当たるのなら、監査をやりたかったのですが、それを譲って、会計になったのですが、
いろんな訳があって、会長になったという次第です。
ただ、これになってよかったことと言うと、やはり、地方自治に関心が向いたことや、自治会という
システムそのものへの懐疑や小学校・中学校という学校関係から葬儀会社まで関わることができたことに
つきるかもしれません。
私には、子がいないため、子どもを介した学校との関わりがなく、自分の学校生活から一足飛びに
現代の現場を垣間見ることになりました。
私の当時の中学なんかだと、生活指導が全面に押し出されていて、夏休み前になると
「不純異性交遊の禁止」「酒やたばこの禁止」「非行の撲滅」などといったたぐいの
ことを聞かされていたので、今の中学でも、そういうのに力を入れているのかと思いきや
学校の集まりで「生徒のメンタルヘルス」の話題が聞かれたりしたので、
ずいぶん変わってしまったのであろうと思われるようになりました。
つづく