旅してマドモアゼル

Heart of Yogaを人生のコンパスに
ときどき旅、いつでも変わらぬジャニーズ愛

24 Agosto 1997 , Verona(2)

2006-05-10 | 海外旅行記(2000年以前)
ひさしぶりのイタリア旅行記です。

写真はヴェローナのシニョーリ広場。
ここは歴史的建造物に囲まれた広場です。
広場の中央に立つダンテの像の右手側にあるのは、12世紀のラジョーネ宮とランベルティの塔。
ラジョーネ宮は、現在ではヴェローナの市庁舎として利用されています。
その反対側にあるのは、ルネッサンス期の旧市議会、そしてダンテ像の正面にある館は、ダンテやジョットが招かれたこともある14世紀のスカリジェレ家の邸宅です。ここもまた現在、県庁舎として使われています。

ちなみにダンテの名前がやたらと出てきますが、それはかつてダンテがここヴェローナに長く滞在していたことから、ダンテ縁の地でもあるんですね。

さて。ヴェローナから、次はパドヴァへ向かいまーす

つづく!

浄夜と英雄

2006-05-09 | Music & Art
会場で演奏を聴きながら、初めて涙を流しました。

金聖響さんの指揮
オーケストラアンサンブル金沢の演奏
曲はシェーンベルクの『浄夜』

曲の旋律の哀しくなるほどの美しさと、弦楽器が奏でる繊細でそれでいてダイナミックな響き。

聖響さんのイメージ(出してるCDのせいかと思いますが、ベートーヴェンの印象が強くて)とは真逆といっていいほど、かなり違う曲なのですが、これほどロマン豊かなハーモニーを聴かせてくれるとは。
ますますホレ直しました~(ってそっちかよ?)

二曲目のベートーヴェン『英雄』は、同じOE金沢の演奏でCDでも出してますが、やっぱり生はいいね!
指揮者も演奏もビールも!
一曲目とはまた違った聖響さんの躍動感あふれる指揮に、その指揮に乗った迫力あるオケの響き。

あまりの興奮に涙も乾いちゃったよ(笑)

来月の読響とのR.シュトラウスの『英雄の生涯』も期待できそう♪
(『英雄の…』は、サイモン・ラトルのCDを持ってるのですが、これがもう傑作なのです!がんばれ聖響!)

タイタス・アンドロニカス

2006-05-07 | 観たものレビュー
埼玉公演の楽日。
結局、何回カーテンコールがあったんだろうなー
とコーフンで曖昧な記憶の中、帰路についた私

さいたま芸術劇場とは、どうも相性がわるいのか
よく雨に祟られるのです…

今日も雨の中
「チクショー、もう二度とここの劇場のチケット取るもんか」
とひねくれた根性むき出しで会場に向かってました。

んんん…

…またチケット取ると思います

朝令暮改な

とにかくすばらしい!
このメンバーでロンドン公演だなんて
一緒にイギリスへ行きたいくらいです

タイトルロールの吉田鋼太郎さんは貫禄たっぷりで、とにかく安定した演技に気分よく見られるんですよね。
タモーラ役の麻美れいさんは、なんていうか、その迫力ある存在感と気品と妖艶あふれる色気が圧倒的。
男を惑わす風情がなんとも。表情にも声にもしぐさにも艶がたっぷり。
いやーすごいよー
そして、この舞台のキーパーソンであるエアロン役が小栗君なのですが
蜷川氏のシェークスピア作品には以前からちょこちょこと出ておりまして
「お気に召すまま」からさらに成長した感のある小栗君
「間違いの喜劇」を見損なったのがヒジョーに残念でなりません。
彼の出る蜷川シェークスピアは、これから何がなんでも見続けるぞ!
と心に誓いました……

結構前の方の席が取れたおかげで、小栗君のギラギラとした目の輝きまでよく見れました。
蜷川氏の指導の賜物なのか、声の出し方とか表情とかゾクゾクするほど絶妙
エアロンは、シェークスピア作品史上指折りの悪役として有名なのですが
その極悪非道な悪党っぷりに、なんともいえない気品が。

……あ、ちょっと思ったことが。

以前、堺さんについて(トートツな登場ですが)
堺さんが舞台に登場すると、パーッとその場の空気が一瞬にして変わる
舞台から客席にかけて爽やかな風が吹く、と表現したことがありますが…
同じようなことを小栗君にも感じます。
ただ、彼の場合は「風」ではなくて、そうだな、「稲妻」?
稲妻は遠くで光ってても、目の端に稲光を感じるじゃないですか。
あんな感じ?
「あ、なんか光った?」
とそっちに目をやると、そこに小栗旬がいるという感じ。
何かを絶えず発光しているんですよ、彼は、その全身から。
それは熱を帯びていて、何かの瞬間にスパークしそうな危うさを秘めていて。

…ベタボメだな、自分
ていうか、ベタボレ?

ああー
6月のストラトフォードまでマジで追いかけたい!!
くそー
6月は忙しい月なんだよ

まあ秋か冬に凱旋公演でもあるかもしれません。

でも、本公演の北陸、関西公演のチケットはまだあるようなので、ぜひ騙されたと思って観てください!
と、声を大にして心からおすすめしたい私なのでした。

<追記>
ひさしぶりの舞台レビューだというのに
小栗ファンによる小栗クンレビューみたいになってました…

今回の「タイタス・アンドロニカス」は再演なのですが、やはり再演だけあって、完成度はとても高い。シェークスピアの香りが非常に濃厚。
舞台装置は、「王女メディア」につづいて、こちらも舞台が古代ローマということを意識してか、白一色のシンプルな構成。巧妙なライトニングもあって、古代ローマのパンテオンや宮殿を彷彿とさせます。
そして舞台中央に、ローマ建国の象徴「カピトリーノの雌狼」の巨大な像が置かれ、後半は場面転換に応じて、横に縦にとまさに言葉とおり縦横に移動する。
そして前回と同様、登場人物たちが流す血飛沫は赤い絹糸の束で表現されるのですが、これがまるで歌舞伎や文楽のようで、演じられているのは凄惨な事件であるのに、そこに様式美を感じてしまうのですね。
透明なプラスチックで作られた生首も、逆にそのツルリとした感覚がかえって生々しさを感じられるほど。
胴体と切り離された頭は、もう「人」ではないんですよね。

それにしても思うのは、復讐の連鎖。
舞台は、タイタスの長男以外を残し、主要人物は最後にはすべて死んでしまうのだけれど、これでほんとにすべてが終わったのか?と思ってしまうのですよね。
タイタスの小さな甥が、エアロンとタモーラの間に生まれた黒人の子供を抱いて号泣するラストシーンに、不吉な予感をいだいてしまうのですよ……
ところで、シェークスピア作品にはエアロンのほかに、もう一人有名なムーア人「オセロー」がおりますが、エアロンが我が子に「将軍になれ」と言っていたセリフを思い出して、まさかこのオセローはエアロンの末裔?と、どうでもいい深読みをしてしまいましたさ…

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンその3

2006-05-06 | Music & Art
2006の「熱狂の日」、本日にて終了。

昨日は子供の日ということもあったのか、ファミリーもたくさん来ていて、一昨日以上に人、人、人、人、人……

音楽を愛する人々がこれだけいるのか……と音楽祭そのものとは別に感動すら覚えました。
さらに、もっと気軽に音楽を楽しめる場が、いつでも、どこにでも、あるといいんですけどね。

「いつどこでやってるんだろー?」と探すこともなく
「ふらっと近所を散歩してたらやってたよ」と偶然もあって
「へえー無料なんだ」「安いねー」とクラシックへのヘンな抵抗感もなく
「週末、家族と一緒に聴きにいってみるか」と思いつきでもOKで

……都内ではもちろん、いろいろな企画があるようですが、自分の地元にそういう場所があったら最高だと思うのですよ。
べつに「ミューズ」だっていいんですけど…あそこまでご立派でなくとも。

というわけで(?)
今回の「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」で聴いた演目。

5月4日
ピアノ・ソナタ全曲シリーズPart2
 モーツァルト ピアノ・ソナタ第1番ハ長調K279
 モーツァルト ピアノ・ソナタ第17番変ロ長調K570
 モーツァルト ピアノ・ソナタ第6番ニ長調K284
演奏:アンヌ・ケフェレック

5月4日
モーツァルト セレナード第7番二長調K250
「ハフナー・セレナーデ」より第6楽章~第8楽章
演奏:TAMA21交響楽団

5月4日
モーツァルト ピアノ協奏曲第23番イ長調K488
モーツァルト 交響曲第34番ハ長調K338
演奏:児玉桃(ピアノ) ブルターニュ管弦楽団 下野竜也(指揮)

5月4日
モーツァルト「皇帝ティートの慈悲」序曲K621
モーツァルト 交響曲第31番二長調K297「パリ」
演奏:モーツァルト室内管弦楽団 角岳史(指揮)

5月4日
モーツァルト レクイエム ニ短調K626
演奏:スンハエ・イム(ソプラノ) カレン・カーギル(アルト)
 ユッシ・ミュリュス(テノール) コンラッド・ジャーノット(バリトン)
 RIAS室内合唱団 ベルリン古楽アカデミー トヌ・カリユステ(指揮)

5月5日
ミヒャエル・ハイドン レクイエム ハ短調K.I.8
演奏:ヨハネッテ・ゾマー(ソプラノ) ブリッタ・シュヴァルツ(アルト)
 マルクス・シェーファー(テノール) ユベール・クレサン(バス)
 ビルバオ合唱団 東京都交響楽団 井上道義(指揮)

5月5日
モーツァルト ミサ曲ハ短調K427
演奏:ヒョン・ミョンヒ(ソプラノ) アリソン・ブラウナー(メゾ・ソプラノ)
 ヴィンツェンツォ・デォ・ドナート(テノール) ティロ・ダールマン(バス)
 ケルン室内合唱団 コレギウム・カルトゥシアヌム ペーター・ノイマン(指揮)


聴いたものを羅列してどうすんだ、という感じですが……
というか、2日間でこれだけ聴くということはまずないと思いますし
というか、2日間これだけ「音楽漬け」というのも稀なことですし

いろいろと感想を書こうかと思ってたのですが、やめました。
なんというか、「満腹」状態なので。

ちなみに、5日はこんな方をお見かけしました。

←こんな方
(BSの中継だったようです)

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン

2006-05-04 | Music & Art
昨日から東京有楽町の国際フォーラムで始まった『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン』。
昼の公演から長々とフォーラムで過ごしていますが、あて一時間後に開演する、本日最後の鑑賞公演の『レクイエム』を待っているところです。
(他の公演はまだまだ遅くまでありますが)
生ハムやチーズ、ケーキなどを出す屋台はあるわ、モーツァルトショップまで出ていて、まさにお祭り。
有料チケットの半券で聴ける生コンサートや映画、トークショー、マスタークラスまであるので、計画的に回るとかなり楽しめます。
でもマスタークラスは人気があって、早く行かないとすぐ満員になっちゃいます。(狙ってたクラスが満員で涙をのんだ私…)
時間つぶしに来ていた展示ホール『ヨーゼフⅡ世』で、今からモーツァルト室内管弦楽団の演奏が始まります♪

24 Agosto 1997 , Verona

2006-05-03 | 海外旅行記(2000年以前)
GW後半の初日は、イベント主催者や行楽地の経営者たちが大喜びするほどの、好天気ですね!
抜けるような青空に新緑がまぶしいまぶしい。
私もあとでフィトンチトッドを浴びてこようかと。

そのまえに、イタリア旅行の続きを。

ミラノの次に向かったのは、古代ローマから中世まで北イタリアの要衝として栄えてきた街、ヴェローナ。
アディジュ川が流れる旧市街には、ローマ時代の遺跡や13~14世紀のスカリジェレ家の城や教会が点在して、歴史が感じられる趣のある街です。
写真は、アディジェ川にかかるスカリジェロ橋とカステルヴェッキオ城。

ちなみにヴェローナと聞いて、半分以上の人はその名前に聞き覚えがあるかもしれませんが、日本でも知らない人はいないでしょう、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」の舞台でもあるんですねー
ロミオとジュリエットの話は、シェークスピアの創作ではあるのですが、昔から人が思いつくことは変わらないといいますか、ここヴェローナには「ジュリエットの家」があるんです。
しかも、「おお、ロミオ、ロミオ。なぜあなたはロミオなの」とジュリエットが嘆くバルコニーまでしっかりあります。
もちろんここは中に入れるので、観光客の誰もが、バルコニーから身を乗り出してジュリエット気分を味わっているのが楽しめます(笑
←写真の右上方に見えるこじんまりとしたバルコニーがそれ。
ご夫婦やカップルで行かれたときには、お互いロミオとジュリエットになって、誰かに写真やビデオを撮ってもらいましょう。
…そう。旅の恥はかきすて…
あとで見ると、かなり恥ずかしいかもしれませんが。

ちなみに左側の私と一緒に写っているのは、ツアーで一緒だった当時高校生のKちゃん。9年後の今は、社会人としてバリバリ働いているのでしょうかねー

次もヴェローナからお届けを

つづく!

23 Agosto 1997 , Milano(5)

2006-05-01 | 海外旅行記(2000年以前)
黄金週間の合間の月曜日
…仕事してました。

今日明日とお休みの方は、えーと、最大9連休なんですよね

…私は明日も仕事です。

さて。
ビミョーなGW気分なので、ブログではせめて旅行気分満載で。

今日もまだミラノですが…
これで最後のミラノです…

ブレラ美術館の後に訪れたのは、ここポルディ・ペッツォーリ美術館。
美術収集家だったジャコモ・ポルディ・ペッツォーリ氏の死後、ミラノ市に寄贈された美術工芸品のコレクションが展示されています。
かつての貴族の邸宅がそのまま美術館になっているという、パリやウィーンなどヨーロッパ各国ではよく見られるパターンの美術館のひとつ。
こういう美術館の楽しみは、ウィーンでもそうでしたが、美術鑑賞だけでなく、かつての貴族の暮らしぶりを垣間見る楽しみも味わえるのがいいんですよね。
ここでは、豪華なペルシャ絨毯のある「黄金の間」に飾られている作品がみどころ、なのですが。

……どんな作品があったのか、まったく記憶にござんせん……

9年前だしね?
逆に覚えてるほうがすごくない?

ひとつ覚えているのは、やたらと親切で馴れ馴れしい警備員(らしき)イタリア男が、いかにもイタリアーンな男らしく、ひとの体にベタベタ触ってきたことだね…

次回はミラノを後にして、ヴェローナへむかいます。

つづく!